Herman Miller
Eames Molded Plywood Dining Chair
先の世界大戦で戦場にならなかったアメリカ合衆国は、戦後の輸出産業により世界産業の中心を担いました。
その中のひとつが、家具産業。
多くの優秀な人材が互いに刺激し合い、機能的な家具を次々と生み出したミッドセンチュリー期。
本日ご紹介するのは、家具の黄金期と呼ばれる時代を牽引したデザイナーのチャールズ&レイ・イームズの名作家具です。
ミッドセンチュリーを象徴する名作ビンテージ
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イームズ夫妻が生み出した数ある作品の中からご紹介するのは、「プライウッドダイニングチェア | Eames Molded Plywood Dining Chair」。
通称『DCW』です。
チャールズ&レイ・イームズによって産み出された作品を、皆様も一度と言わず二度三度、目にした事があるのではないでしょうか?
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1945年にデザインされた『DCW』。
当時はまだ家具デザインにおいて成型合板(プライウッド)は主流ではありませんでした。
何でも、1941年にイームズ夫妻が最初に産み出したプロダクトである『レッグスプリント』(戦時中に負傷した兵士の足を固定する副え木)で培った技術を使って構想されていたんだとか。
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プライウッドにより表現された滑らかな三次元的な曲線は、何とも形容しがたい美しさ。
パーツ毎に独特な曲線をしていますが、そのすべてが調和しているように映ります。
空間に一つあるだけで異彩を放つ存在感ですね。
しかし、この曲線美はなにもデザイン性を高めるためだけのものではありません。
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例えば、背が真っ直ぐに伸びるようにやや角度を付けた背もたれは、背が真っ直ぐ伸びるように身体に沿ってくれます。
そして、広めの座面は敢えてシートポケットを深くし、深めに腰を下ろす設計となっております。
これにより、自然と正しい姿勢に導いてくれるわけですね。
流石は人命救助の為の『レッグスプリント』を原点とした家具だけあります。
約80年前にこれだけの物をよく仕上げたものですね。
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![](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0719/1314/4634/files/20_d480c688-3f72-4ddf-92e2-3de26cee2024.jpg?v=1719907240)
そして、今回入荷した『DCW』は、1949-53年までハーマンミラー社で製作されていた初期のビンテージプロダクト。
メーカーシールこそ欠品していますが、細かな部分が現行品と違った仕様となっています。
例えば、背もたれショックマウント。
現行では丸型のショックマウントが2個付いていますが、ビンテージは楕円型のショックマウントが1個。
そして、座面裏のネジの配置。現行のものは後ろ脚も前脚も4本で止まっていますが、こちらは後ろ脚のみ5本で止まっていますね。
これも、背のショックマウントと並びビンテージであるかの判断に必要なポイントなんだそうです。
こういった細部の違いは、コレクター心を擽るのではないでしょうか?
既成概念に捉われず、絶えず挑戦し続けたイームズ夫妻。
プロダクトデザイン界に大きな影響を与えた『DCW』は間違いなく名作です。
是非、希少なビンテージの名作を見て触れて感じてみてください。