Herman Miller
Shell Chair 2nd vintage
ミッドセンチュリー期を代表するデザイナー、「チャールズ&レイ・イームズ 」。
同氏の手掛けたプロダクトは家具としての実用性に加えて、その洗練されたデザインによって今日まで広く人気を博してきました。
技術や素材など様々な面から世界の家具作りに大きな転換期をもたらしたイームズ夫妻、本日は言わずと知れた代表作から2種類が入荷しましたので一挙にご紹介いたします。
名作プロダクトが機能性を重視した姿
世界で初めて量産されたプラスチック椅子として知られる名作、「サイドシェルチェア」。
背もたれと座面が一体となった有機的なフォルムとシャープなワイヤーの脚は、一度見たら忘れられないアイコニックなシルエットです。
背座の素材には当時最先端だったFRPを用いることで、軽量かつ高い耐久性を持つシェルチェアを量産することを可能にしました。
こちらは1955~1970年ごろまで製造されていた2nd vintageモデルの一脚。
3rd~現行モデルと比べてシェルに含まれるファイバーグラスの量が多く、FRP特有の質感を味わうことができるモデルです。
また、こちらの個体はパブリックスペースで使う事を想定されたスタッキングベースを備えており、収納の際は同型のシェルチェアと重ねることができる省スペース性も魅力の一つと言えます。
FRPのシェルにファブリックを張ったアプホルスター仕様のこちら、生地にはイームズ夫妻やジョージ・ネルソンらと共にミッドセンチュリー期におけるアメリカのデザインシーンを牽引した"アレキサンダー・ジラルド"が手掛けたものが使用されています。
ブラックのシェルにベージュとグレー、ブラウンで編み込んだファブリックの組み合わせで着きのある風合いに加えて、クッションのおかげで長時間の着座でも疲れにくくなっているのも嬉しいポイントです。
続いても同じく2ndビンテージのシェルチェア、ブルーの鮮やかな色彩が美しい一脚ですがスタッキングベースにサイドテーブルを備えた"スクールベース"と呼ばれる珍しい仕様です。
サイドシェルの中で唯一肘置きを備えるスクールベースはぴったりと身体の曲線にフィットするシェルチェアならではの掛け心地に、より安定感のあるシルエットと機能性をプラスしています。
シェルの裏面を見てみるとハーマンミラー社のエンボスロゴに加えて「VALDOSTA STATE COLLEGE」と記されたプレートがあり、米国ジョージア州南部のバルドスタ州立大学で実際に使われていた物と考えられます。
もとよりインテリア性に優れるシェルチェアですが、サイドテーブルを備えたことで読書や書き物、飲みかけのマグカップを置いておくなど機能的になった一脚。
テーブルを上げておけば上からスタッキングベースのシェルチェアを重ねて収納することも可能なため、カフェなどの店舗什器としてはもちろんホームユースでも取り入れやすいデザインに仕上げられています。
洗練されたデザインに加えて多くのバリエーション、年代等細かな違いからコレクションとしても高い人気を誇るビンテージのシェルチェア。
FRPやスチールベースの素材感で工業系の風合いを感じさせながらも、シェルの有機的なデザインや鮮やかな色づかいがポップなインテリア空間を演出してくれる逸品です。
デスクやテーブルに合わせて取り入れやすいアプホルスター仕様と、imptionでも取り扱い実績の少ない希少な仕様の2脚をお見逃しなく。