Herman Miller
3rd Vintage Side Shell Chair
世界で最も有名なデザイナーズチェアであり、現在のデザイン界に根底的な影響を与えた存在としてあまりにも有名な"サイドシェルチェア"。
ミッドセンチュリーモダンの巨匠"C&R イームズ"によって生み出された、世界初の背座一体型プラスチック製チェア。その姿を誰もが一度は見かけた事がある筈です。
本日は希少なビンテージ"3rdシェル"に、当時物らしいベースが搭載された一脚をご紹介致します。
希少な3rdシェル、空間映えする一脚。
従来では「家具に使う素材」としてはなかなか候補に挙げられなかったプラスチック素材。
そこに"グラスファイバー"を混ぜ込む事で高い強度を得た"FRP"が登場し、シェルチェア特有の洗練された造形を可能としたという逸話をご存知の方も多くいらっしゃるかと思います。
名門家具ブランド"ハーマンミラー Herman Miller"社が手掛けていたシェルチェアですが、その後世界的な環境問題に対する取り組みを背景に、シェルに使用されるガラスファイバーの量は次第に少なくなっていき、1990年にはついに同社でのFRP製シェルチェアの生産自体が中止されてしまいます。
新しいファイバーグラスが開発され、製造が再開されたのは2010年。
約20年もの間生産を中止しており、この期を境に「ビンテージシェル」という概念が生まれたとされています。
ビンテージシェルの中でも時期によって"1st" "2nd" "3rd"と3種類に分類され、後期になるにつれてファイバー量も少なくなっていく等、それぞれの特徴が見られます。
こちら"3rd"は、まさに製造中止になる直前まで生産されていた 、いわば最後のビンテージシェル。
ビンテージでありながら現在も状態の良い個体がまだ残っている事から市場でも人気が高く、今後更に希少性が増す事が予想される一脚です。
シートは90sらしい光沢感のあるPVCレザーで仕立てられており、張り替え等もされておりませんので、当時そのままの仕様でお楽しみ頂けます。
内部にはウレタンクッションが敷かれているアプホルスター仕様。座り心地も快適です。
シェル、シート共にホワイトで統一されたカラーリングも素敵ですね。
PVCレザーに施されたステッチが絶妙なアクセントを添え、ビンテージシェルチェアの中でもインテリア性の高さが際立ちます。
ベースはロータイプのエッフェルベース。こちらも当時のオリジナル品となっており、クリスタルカラーのショックマウント等普段ではあまり見かけない仕様も見所です。
ロータイプである事から座高が約41cm程度とやや低めになっておりますので、靴を脱いで過ごす日本の住宅環境にもぴったり。
また通常ベースのシェルチェアと比較してコンパクトな佇まいが何処となく可愛らしく、実際に使ってみると取り回しも良いので、空間のメインアイテムとしては勿論普段使いにも最適です。
イームズの名作チェア「3rd FRPサイドシェルチェア」でした、如何でしたでしょうか。
現在用賀店では、今回ご紹介させて頂いた"3rdビンテージシェルチェア"の他、現行で復刻されたFRP製シェルチェア、"DKR2 イームズ ワイヤーチェア"等、イームズの名作チェアを多数店頭にて展示販売しております。
それぞれ実際に見比べてみたり、試し掛けする事もできますのでご来店の際は是非お気軽にお声かけ下さいませ。