Herman Miller
Armshell Chair w/Cat's Cradle Base
なんだかイームズのブログを書くのも随分久しぶりな気がします。
毎日のようにスペシャルな入荷があると、ついつい見慣れない物のご紹介になってしまいますが、年も明けたことですし、たまには初心に帰ってアームシェルチェア、行ってみましょう!
そしてこの個体には、ご紹介したくなるちょっと特別な理由もあるのです。一体どこでしょうか?
気付いた人はなかなかスゴイ
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と言うわけで、イームズのアームシェルです。
ミッドセンチュリーを代表するアイテムだけに、誰もがきっとどこかで目にしているであろう、驚きの認知度を誇る名品。
初めて買ったデザイナーズ家具がイームズだった、という方も多いのでは?
こちらは50~70年代の製造とされるセカンドビンテージ。
中古市場で一番目にする機会が多いのがセカンド期の個体ではないでしょうか。
シェルに含まれるガラス繊維がリサイクル不可能だったため、エコロジーの観点から70年代を最後に一時生産中止となりました。
ガラス繊維=グラスファイバーの含有量が多いことから、ファンの多いビンテージシェルチェア。
人気だけどエコではないというのがなんとも皮肉ですが、結局廃棄せず大事に使い続ければ十分エコではないかな、と僕は考えます。むしろ値段が上がり過ぎておいそれと捨てられるシロモノではなくなっていますが笑
余談ですが、80年代くらいにはイームズ人気は低く、本国アメリカでは「親の世代に流行った早く何とかしたい家具」くらいの扱いだったそう。今では考えられない価値観に愕然としますね…。一体どれだけのシェルチェアが廃棄されていったのか、考えるだけでゾッとします。
冒頭のちょっと特別なポイント、皆さん何となく分かりましたか?
実は一般的なキャッツクレイドルベースより5cmほど背が高いんです。ちょうどストックのベースがあったので見比べてみると、どうですか?なかなか差がありますよね。
5cmはちょっとした差のように見えて座り心地がかなり変わってきます。正直キャッツクレイドルって低すぎるよなぁって思ってたんですが、これは高さ的にちょうど良くてサイコーです。
恥ずかしながら見慣れたキャッツに高さのバリエーションがあるのは知りませんでした。日々勉強の大切さを教わった気がします。ありがとうキャッツ。
そんなわけでちょっと珍しいアームシェルチェアのご紹介でした。やや地味な違いかもしれませんが、マニアックなことには違いない個体。
実用性も十分ですので、低さで敬遠されていた方も一度試していただきたい一脚です。