Knoll
420 Side chair
彫刻家でありながらインパクトのある名作椅子を世に残した『ハリーベルトイア』。
イームズやジョージネルソンに並びミッドセンチュリー期を代表するデザイナーとしてその名を知られています。
金属彫刻家という側面を持つ一方、ジュエリー製作からグラフィックデザイン、果ては音響彫刻まで幅広く手掛けていたベルトイアならではの家具デザインは唯一無二のもの。
それは家具の領域を超え、芸術の域に達しています。
空気と鋼の彫刻
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ミッドセンチュリーモダンデザインの象徴ともいえるワイヤーの構成が美しいベルトイアのサイドチェア。
人体構造に合わせてデザインされたスチールロッドの絶妙な流線は、見た目からは想像し難い吸い付くようなフィット感を生み出しており、物資が乏しく木製の椅子が当たり前であった1950年代にしては画期的な椅子として大変注目を集めた事でも知られています。
成形合板やプラスチックの加工技術が現在ほどない中で作られたのだからその驚きも分かります。
1次元のスチールロッドを組み合わせ2次元に。さらにそれを曲げて3次曲面を創り出すこの構造。
このグリッドの交差部分は今も昔も変わらず、一点一点手作業で溶接されているそうです。
その数500箇所以上。
効率重視の現代において、これだけ手間の掛かる椅子を改めて製品化しようとしても採用する企業はほとんどいないでしょう。ベルトイアにとってこの家具製作は、数々の芸術作品の一つだったのかも知れませんね。
ハリーベルトイアの名を聞くと、ついつい数多の名作家具をデザインした人物を想像してしますが、生涯でデザインした家具はKnollに提供したわずか数点のみ。
デザイナーである前に1人の芸術家であったことを感じさせられます。
話しは逸れますが、1951年にハーマンミラー社より発表されたイームズワイヤーチェア(DKR)も実はハリーベルトイアがデザインしたもの。
デザイナーとしてイームズの名が表示されていますが、これでは自身の名が世に出ないと思ったベルトイアはイームズオフィスを退社。後にノル夫妻からのオファーを受けKollで働く事となりました。
彫刻家としての美学を持つベルトイアをよく理解していたハンス・ノルは、自由に創作活動が出来るように工房を用意したそうな。
そこで生まれたのが今では名作として名高いこれらのワイヤーコレクションというわけです。
美しさと心地良さを兼ね備えた『空気と鋼の彫刻』。
座れる芸術品として根強い人気を誇る名プロダクトです。
※ベルトイアの『ダイヤモンドチェア』のフォルムを基本として、ハイバック仕様へとアレンジした『バードチェア』も祖師ヶ谷大蔵店に在庫がございます。下記のリンクよりご覧頂けます♪
Knoll 420 Side chair
Knoll bird chair