Knoll
RELAX sofa
「フローレンス ノル」。彼女のことを調べてみました。
・巨匠ハンス・ノルの公私にわたるパートナーで、
・モダンデザイン界の分野で最も影響力のある人物の一人に数えられていて、
・従来の「インテリア=デコレーション」の常識を破り、建築の一部としてのインテリアを実践したパイオニア。
エトセトラetc...
パートナーであるハンスノルに注目が集まりがちですが、Knollの躍進は彼女あってこその偉業だったのです。
Knollの立役者
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彼女は建築家であり、デザイナー。
特にオフィスデザインの分野においては、洗練と伸びやかな心地よさをもたらしたデザイナーとして知られており、NYの〈CBSビル〉や〈LOOKマガジン本社〉〈シーグラム〉などを手掛けたことでも有名です。
そんな彼女の手掛けた家具からもまた、洗練されたモダニズムを感じることが出来ます。
今回のご紹介はフローレンス・ノル・コレクション / Florence Knoll Collectionの一つ、リラックス / RELAX 2Pソファ。
ミッドセンチュリー建築の技術を家具に落とし込んだ、ジオメトリックなデザインが美しい作品です。
抑揚のあるクッションは優しく柔らかな印象。
温もりが感じられるデザインながら、全体の印象はクロームの脚部でスッキリと引き締められています。
心地はというと、座面はクッション性豊でふわりとした座り心地。
対照的に背もたれは硬めにつくられており、身体をしっかりと押し返してくれるため、フカフカのクッションと相性抜群。
体勢が崩れることもなく、心地良い弾力を感じながら姿勢よく着座していられます。
余談ですが、テキスタイルの見本をパネルに貼ってクライアントに生地を選んでもらう営業の手法は彼女が始めたそう。
いまでこそ当たり前のことのように感じますが、当時は群を抜いて丁寧で画期的なことだったのだと思います。
このこと一つとっても彼女の仕事への並々ならぬ拘りが垣間見えますね。
彼女は2年前に惜しまれつつも享年101歳でこの世をあとにしています。
永きに渡り、モダンデザイン界を支えてきた彼女の作品を是非体感してみてください。