Danish Vintage
Teak Sideboard
日本の古い箪笥がどこで作られたものか解明できないように、デンマークの家具にもメーカーにたどり着けないものがけっこうあります。
今でこそ希少なチーク材もミッドセンチュリー期には多くの家具に使われ、それを手掛ける工房は数えきれないほどでした。
このサイドボードもそんなどこかの工房で作られた逸品。それにしても、無名にしては可愛すぎやしませんか。
リズムと調和の日常
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飴色が美しいチーク材、バリエーション豊かな収納部、すっきりとした立ち脚、そして何よりも目を引くアーガイル模様のガラス戸。
直線的でオーソドックスな箱型ながら、簡素でもなく華美でもない程良い調和を感じさせるのは、扉や把手が軽快なリズムを生み出しているからかもしれません。
どこを取っても魅力に溢れたデザイン。でも見た目の美しさだけで終わらないのがデンマークデザインのさらなる魅力でもあります。
幅150cmの大型サイズで収納力も抜群。きっと形状の異なる収納を1台に詰め込んだのは、実用性を高めるためでもあるのでしょう。
2段の棚板と小さな抽斗が左右1杯ずつ配された扉収納部。もともと給仕のための食器棚として使われていたサイドボードらしい構成です。
そして、この家具の一番のチャームポイントともいえるガラス戸棚。ミラーバックにすることでガラスの抜け感が存分に引き出されています。
ちなみにアーガイル柄と紹介していますが、ダイヤの幾何学模様と言う方が正しいのかもしれません。
取り入れたのはイギリスの伝統柄ではなくミッドセンチュリーらしさ。実際、1960年代頃にはこのデザインを用いた家具がいくつも出回っていたようです。
さらに、その下には深さ約10cmの抽斗が3杯。しっかりと木組みが成され、デンマークの職人の丁寧な手しごとを感じられるポイントでもあります。
また細かなこだわりは脚部にも及びます。前面の桟が中央だけ本体と接地するさりげないシンメトリーの意匠が施され、立ち脚にさらなる浮遊感を与えています。
こんなにも均整を感じられるデザインを目の前にすると、やっぱり無名だなんて到底信じられないのです。
ところどころに散りばめられたデンマークの家具作りへのこだわりと丹精なつくり、そしてチーク材の風合いが際立つサイドボード。
抜群のセンスを感じられる1台でありながら、きっと実用性を一番に考えられて作られた日常の家具です。