DANESE
FALKLAND TERRA by Bruno Munari
近年、イサムノグチのアカリやネルソンのバブルランプなどの提灯からインスピレーションを受けているライトが流行しています。
日本の伝統美と現代のデザイン技術が融合したプロダクトにはどれも魅了されるものがあります。
そして今回入荷したのも提灯からインスピレーションを得てデザインされた名作、「フォークランド|FALKLAND TERRA」フロアランプです。
風で揺れる光の柱

イサムノグチ(日本)・ネルソンのバブルランプ(アメリカ)がありますが、こちらはイタリア発のプロダクト。提灯から発想を得たものの、レトロな雰囲気とは一転、洗練されたモダンな雰囲気を醸し出し、新鮮な魅力を持った1品です。
手掛けたのは親日家としても知られる「ブルーノ・ムナーリ|Bruno Munari」。1998年に90歳でこの世を去りましたが、その意志は今も確かに引き継がれ、20世紀のイタリアを代表する美術家として語り継がれています。
彼の活躍の枠は家具やライトだけでは収まらず、教育にも力を入れています。世界各地の子供たちの創造性を引き出すためにラボラトリーや造作ワークショップなども開催したりと、教育者としても後に大きな影響をもたらしました。

「和紙は破れやすいし、時間がたつと黄色くなる。もっと安くて、伸縮性があって、綺麗に光を分散させる素材はないのか」その問いから辿り着いたのが”ストッキング”です。
ブルーノがデザインする家具はユニークで遊び心のあるプロダクトばかりですが、こちらもストッキングという発想からとびぬけています。

この美しいフォルムはその素材の伸縮性を利用し、「重力」によって作り上げられています。大きさや重さの異なる7つの金属製リング、それに従いストッキングの伸びる幅や輪郭の変化を生み出しているのです。

点灯時にはまるで光の柱のようですが、実際には柔らかく風にも吹かれるほど軽量。そのなびかれたときの雰囲気もまた美しく、まさに提灯のような風合い。
今回はスタンドライトなので、ペンダントライトと比べると置き場所の自由度が高く、ぜひ窓際に置いてその壮麗さを味わっていただきたい1品です。

シェードは全長153㎝と存在感のある長さがありますが、ソケットがついているのはてっぺんの部分だけ。あえて何灯も仕込まず、光を強くしすぎずに布地を通すことで、空間に不快感のない柔らかい光を生み出します。



そしてたった1灯しかついていないことで、この美しい光の層が生まれています。
上部からだんだんと暗くなっていき、一番下の土台には何も隔たりが無いため、直接光が当たります。この明るさのグラデーションが、彫刻的な美しさをもつシェードの造形をよりいっそう上品に引き立てます。

そのグラデーションは壁にも反映され、綺麗なのは本体そのものだけでなく、窪みによる複雑な陰影もその要素。もちろん先ほど同様揺られたときの陰影も圧巻です。

そして、他の提灯にインスピレーションを受けたライトと比べてもどこか洗練されていて都会的な風合いがあります。
黄ばまない、そして着脱して洗濯できるからゆえの白さがそうさせているのもあるのかもしれませんが、支柱がステンレスパーツなのも大きなポイントです。
温かさを醸し出すナイロン素材のシェードに対して冷たさのコントラストがひかり、イタリアの提灯へと昇華されました。
ブルーノ・ムナーリは「ファンタジア(空想力)とは、これまでに知っていることの間に、新しい関係性を見つける能力のことだ」と言い残しています。この素材のミックスとこのデザインが生まれるにあたってインスパイアされた物・事の関係性が新しく結びついたファンタジアという言葉がよく似合うスタンドライトです。

また他にも、「聞いたことは忘れる、見たものは覚えている、やったことは理解できる」とも言い残しています。
これは作る事だけではなく、実際にものに触れることも含まれていると思います。
こうして言葉で魅力を書き尽くしてはみましたが、説明を読み聞きするだけでなく、実際に「本物」に触れてみてください。五感を使って体験することでより深い感動が伝わり、きっと一生ものの出会いになるはずです。































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