Komfort
Danish Vintage Sofa
涼しい日が続き、秋めいてきましたね。
北海道の大雪山では今年初の冠雪を観測したようです。
冬に向けて暖かなテイストのお部屋に整えるには丁度よい頃合いですね。
それこそ、北欧家具の本領が発揮出来る季節はもうすぐ。
美しく、身体の緊張をほぐしてくれる、懐の深いソファが入荷致しました。
浮遊する座り心地
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暮らしを大切にする人たちの間では馴染みの深い言葉になりましたが、北欧には「ヒュッゲ」という概念があります。心地がよく、満たされた気分を表現するデンマーク語およびスウェーデン語です。
地球全体で見て高緯度に位置する北欧の国々は、冬になると太陽が照らしている時間が、私達が暮らす日本と比べて大きく減少します。
北緯66.6度以上の土地になると一度も太陽が日を出さない「極夜(きょくや)」という現象が起こるそうです。
そうなると活動時間は減って寒さや風雪で外出もできないため、一日を過ごす事の多い家での寛ぎの時間を大切にする、日本にはない言葉が生まれたようです。
(ちなみに北欧各国の首都はコペンハーゲンで55度、オスロ59度、ストックホルム59度、ヘルシンキ60度、レイキャビク64度。東京は36度です。)
自分たちが暮らす地域で大切な事に情熱を注ぐのは自然な事で、優れた家具を作る人々が尊敬されるのもまた当然だったのかもしれません。
今回ご紹介するのはそんなデンマークの黄金期と呼ばれるミッドセンチュリー時期に作られたソファになります。
製造したのはコンフォート(Komfort)社。英語のComfortと同じ「快適さ」という意味で、先ほどのヒュッゲを大切にしている事が社名からも伺えますね。
現在は存在しておらず、それほど多くの情報が残っていないので詳細は不明ですが、スヴェン・エレケア、アルネ・ウォール・アイヴァーセン、そしてオーレ・ヴァンシャー等名デザイナーの円熟期を支えた高い技術力を持つ家具メーカーであった事は確かであるかと思われます。(個人的には日本の山品木工、日田工芸、青林製作所などのイメージですね。)
恐らくは2人掛けとして作られたソファ。日本人サイズであれば、成人3名は腰掛けられるゆったりサイズ。
両端は舟形のように持ち上げられていて座面から滑らかにつながっています。椅子のアームのように高い段差がないので、寝そべっても背中を下に寝転がっても身体を傷めにくい設計です。
シートは意外と浅めの座り心地。というのもシートには思わずわしづかみにしたくなるような肉厚のレザーと、羽毛をバランス良くミックスした分厚いウレタンフォームがあるため。浅く腰掛けても背中のシートが「ふわっぬめっ」と受け止めてゆっくりと沈んでいけます。
シート自体にもスプリングが付き、傾斜がついているので、
スッと座れる → クッションで快適 → シートでまったり
の快適図式が成立しているのです。
そしてデザイン。
大きなサイズであるはずなのに、それを感じさせないのは足元がスッキリしているから。
一般的なソファであればシートの下には幕板が付き、アームと直角につながる事で強度を確保しますが、これは座り始めの部分、座面の底、シートの後ろ側に回されたフレームの3点で荷重を分散することで強度だけではない、浮遊感を表現しています。
これを可能にするのが7×4センチの肉厚チーク材。背面はなんと1本の無垢材で支えられています。
希少な木材となったチーク材をこれほど贅沢に使用しているのは資源が豊かであった当時のビンテージアイテムならでは。
土星の輪のようにシートを取り囲むフレームだけでも貴重な、スタイリッシュなソファです。
寒さ本番の冬の日に、あえて光量を絞った暖かなお部屋で。
贅沢な素材を使い、他にはない快適さをもたらしてくれるビンテージアイテムと至福の時間を過ごす。
そんなヒュッゲなイメージを実現してくれる素敵なアイテムです。
お色もアンバー×ブラックのミッドセンチュリーど真ん中なカラーリング。
お探しの方、見逃し厳禁ですよ。