GETAMA
GE240
作品としてのデザインではなく、実用性を共存させた家具としてのデザイン。
人体と触れる面積の広い家具、チェアにはキャビネットやテーブルとはまた違ったデザインを与えなければなりません。
見た目の美しさと座り心地の融合を追い求め続けた結果、あるデザイナーは生涯に500以上ものチェアを手掛けることになります。
ピーコックチェアやYチェア、そしてザ・チェア。
その殆どが名作と称され今尚多くのファンを魅了し続けています。
本日紹介させて頂くのは椅子の巨匠が独自の哲学を持って完成させた名プロダクトです。
流線美
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デンマークデザイン界において最も創造性と独創性に溢れたデザイナー、ハンス・J・ ウェグナー。
今回ご紹介させて頂くのはウェグナーが手掛けた名作であり代表的作品の一つ“ゲタマ GETAMA”よりイージーチェア「GE240」です。
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家具をよく理解し、生活の道具として常に使いやすさを忘れない。
ウェグナーのデザインスタイルはこのように称されています。
美しいフォルムに隠された実用性はまさにデニッシュモダンの代名詞。
使い心地も彼のデザインの特徴といえるのではないでしょうか。
素晴らしい造形を持つGE240にも圧倒的な心地が与えられています。
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当たり前のように使い心地が伴うデザイン。
それは、彼がデザイナーである前に一流の家具職人であったことが要因の一つです。
使用する材料を知り尽くした上で、材料の特徴を最大限に活かす。
生産が行われる生産工場の技術特性までを把握しており、そのすべてがデザインに反映されていたと言われています。
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ウェグナーはゲタマ社の技術特性も把握した上でGE240を設計した様です。
1899年に創業した家具メーカーゲタマ社は創業当時は海藻でベットのマットレスを作っていたそう。
故にGE240のクッション部には長年にわたり培ってきたマットレス製造のノウハウが盛り込まれています。
コイルスプリングによる適度な硬さと跳ね返り。
それらをサポートする座面したのスプリング。
これらが浅く設計された座面と絶妙な傾斜角と相まって安定した座り心地を叶えています。
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同じテーマの作品を繰り返し新しくデザインする事で自身の世界を構築し、時代を超えたデザインを完成させたウェグナー。
「私にとってそれは、よりシンプルにしていく作業。4本の脚、座面、背、アーム、そしてそれをつなぐフレームというように、必要最小限なところまで、無駄をそぎ落とすということなのです。」
この言葉の通り彼は削ぎ落すデザイン法を繰り返していたそう。
度々女性的と例えられるなだらかなラインは名作GE290のディティールをそぎ落とした結果生まれたとも言われています。
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デザインの良さとチェアとしての実用性を持ちながら、現在も生産され続けているGE240。
但しフレームに経年美の見れるGE240はビンテージでしか手に入りません。
堅実で実直、素材と使う人、そのデザインに関わる全てに真摯に向き合う姿勢が生み出した名チェアと言っても過言ではありません。
未来に残したい名チェアのご紹介でした。
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