CHROMECRAFT
Unicorn chair
1960〜1970年代。
人類が宇宙へ手を伸ばし、世界中がその先に広がる未来へ胸を躍らせていた時代。
アポロ計画による月面着陸という歴史的な出来事は、科学技術だけでなく、建築や家具、プロダクトデザインにまで大きな影響を与えました。
「宇宙世紀」への憧れは、流線形のフォルムや光沢のある素材、これまでにない色彩となって日常へ溶け込み、未来への期待を映し出す新たなデザインとして花開きます。
そんな時代の空気をまとい、今なお色褪せることなく私たちを魅了するのが、スペースエイジデザイン。
本日ご紹介するのは、あの頃の未来へのロマンを、そのまま形にしたような一品です。
未来を夢見た時代の名作

1960年代に発表された「ユニコーンチェア」。
デザインを手がけたのは、ミッドセンチュリー期のアメリカを代表するデザイナー、ウラジーミル・ケーガン。
彼の作品に共通する魅力は、どこまでも滑らかに描かれた有機的な曲線にあります。
ミッドセンチュリーには、動植物から着想を得た優美なフォルムの家具が数多く生まれましたが、ケーガンのデザインには、それらとはまた異なる生命感が宿っています。
静止しているはずなのに、今にも動き出しそうな躍動感。その独特の存在感は、彼ならではの造形美といえるでしょう。
その個性がひときわ色濃く表れているのが、このユニコーンチェア。
空想上の生き物の名を冠するにふさわしく、流れるようなシルエットは一度目にすれば忘れられません。
彫刻作品のような美しさと、身体をやさしく受け止める柔らかさを併せ持ち、半世紀以上を経た今なお、未来への憧れを感じさせる一脚です。


そんな未来的な佇まいは、フィクションの世界にもよく似合います。
このユニコーンチェアは、アメリカのSFドラマ『スタートレック』に登場したことでも知られ、別名「スタートレックチェア」とも呼ばれているのだそう。
宇宙船のブリッジに置かれていても違和感のないその姿は、スペースエイジデザインを象徴するアイコンのひとつといえるでしょう。
現実の家具でありながら、未来を描いたSFの世界観とも響き合う——そこに、このチェアならではの魅力があります。


美しいフォルムだけでなく、機能性にも当時ならではの先進性が息づいています。
アルミニウムダイキャスト製のV字ベースを採用し、座面は回転後に自動で正面へ戻るオートリターン機構を搭載。
そのユニークなギミックに触れるたび、1960年代のデザイナーたちが思い描いた「未来の暮らし」を感じさせてくれます。
インテリアとして眺めるだけでなく、腰掛けることでその世界観を体験できる。
そんなロマンまで備えた一脚です。

今回入荷したユニコーンチェアは、劇中モデルと同じシックなブラックレザー仕上げられた一脚。
流れるようなフォルムを引き締める深みのある色合いが、ケーガンならではの造形美をいっそう際立たせています。
張地には、厚みのある上質なビニールレザーを採用。
しっとりとした質感と優れた耐久性を兼ね備え、美しい佇まいを日常の中で気兼ねなく楽しめるのも魅力です。
時代を象徴するデザインでありながら、現代のインテリアにも自然と溶け込むバランスの良さを備えています。

その印象的なフォルムからは想像しにくいかもしれませんが、身体を預けた瞬間に感じるのは、包み込まれるような柔らかな座り心地。
サロンやショップ、ギャラリーなど、空間そのものの個性を演出するアイテムとしても、ひときわ存在感を放ちます。
国内外を問わず市場で見かける機会は年々少なくなっており、ビンテージ市場でも希少なプロダクトとして高い人気を誇るユニコーンチェア。
次に巡り合える機会は、そう多くないかもしれません。
この一脚に身を委ねれば、宇宙に夢を見た人々が思い描いた「未来」へ、ほんの少しタイムトラベルしたような気分を味わえるはずです。































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