Carl Hansen & Son

OW449 Colonial Table

世界的に愛される、北欧デンマークのモダンデザイン。

数々の巨匠デザイナーが建築や家具のデザイン史において重要な軌跡を残したと言われる中、デンマークコペンハーゲン出身のデザイナー"オーレ・ヴァンシャー"はその流れに大きな足跡を残し、また新たなきっかけを創り出した人物としても有名です。

本日ご紹介させて頂く「OW449 コロニアル コーヒーテーブル」は、北欧モダン家具の中でもクラシックな品位に満ちた、実に美しい逸品。

是非この機会にご覧になっていってくださいませ。

モダンと伝統が織りなす礼節と品格。

別名"現代主義"とも呼ばれるモダニズム。

<現代の流行や感覚に合わせる>という意味があるように、モダニズムは"より現代的なスタイルを追い求めるもの"として一般的に広く知られているかと思います。

しかし「伝統と現代は切っても切り離せない。」そんな考えの元でデザインを行っていたのが、オーレ・ヴァンシャーでした。

オーレ・ヴァンシャーは、ダニッシュモダンの父、更にはダニッシュモダンの夜明けとも称される存在 "コーア・クリント" の一番弟子として直々に学んでおり、その哲学を受け継ぐ存在として長年家具の研究を行っています。

コーアクリントの家具デザインの手法として"リ・デザイン"と呼ばれるものがありますが、これは古典的に存在した家具を研究・分析し、現代という場で再度作り直すというもの。

"古典は我々よりもモダンである"というコーア・クリントの言葉はダニッシュモダンにおいて根底的な影響を与えており、ダニッシュモダンが世界的にも独自の個性を得た理由そのものと言って差し支えないでしょう。

オーレ・ヴァンシャーは欧州を始め、エジプト等の国々を旅しながら各国の家具デザインを研究する事で、家具に対する知識と理解を深め、自身のインスピレーションを確固たるものとしていきました。

例えば、氏が1932年に刊行した「MOBELTYPER」は家具の歴史を扱う書籍として非常に重要な一冊であり、巨匠 "ハンス・J・ウェグナー"が強く影響を受け、ウェグナーの名作 "Yチェア" の原点である「チャイナチェア」の着想もこの書籍から生まれているそうです。

そんなオーレ・ヴァンシャーの意匠が込められた渾身の一作こそが、氏の代表作「コロニアルシリーズ」です。

そのルーツは1700年代に存在していた英国家具。

コロニアル期特有の優雅で格調高いデザイン観を、オーレヴァンシャーが長年培ってきた知識と経験によって磨き上げた、"究極のエレガンス"とも言える逸品となっております。

同シリーズのチェアとも美しい調和を見せるこちらのコーヒーテーブル。

銘木の中でも希少とされるウォールナット材を使用しており、その木肌の表情だけでも価値ある逸品と言えますが、オーレ・ヴァンシャーによる造形が木材の風合いを引き立て、より一層奥行き深い佇まいとなっています。

非常に洗練されたデザインである為に一見では気づきにくいのですが、直線的な構成で組み上げられていながらも天板面以外一箇所として平面が存在しておらず、全ての部材において丁寧に削り出され、モダンでありながら"一点もの"のような自立した個性が存在しています。

手に触れてみると、その滑らかで繊細な立体感に心が満たされていくよう。

これはアンティーク家具等に感じられる魅力そのものでもあり、この作品がおよそ200年以上もの時代を凝縮・融合し、一つの結晶として生まれ変わらせた逸品である事を伺わせてくれます。

「OW449 コロニアル コーヒーテーブル」如何でしたでしょうか。

伝統が現代に繋がっている事を確かに感じさせてくれる、礼節と品格に溢れる心地よさ。

それはダニッシュモダンの原点であり、オーレ・ヴァンシャーが追い求める生き方そのものであったのではないでしょうか。

是非この機会に、ご自宅や別荘、オフィスや店舗での上質な空間作りにお役立て頂ければと思います。