Kartell
SMATRIK Chair
日常の中には沢山のプラスチックを使った製品が至る所に溢れており、家具やインテリアにも多く見られ、軽量で持ち運びやすく、大量生産が可能で、比較的丈夫なイメージがあるプラスチックのアイテム。
ですが、意外と大きな衝撃に弱かったり、熱や日光などで劣化しやすかったりなど、プラスチックの材や質によって脆い部分が見られる素材でもあります。
本日は、そんな素材のイメージを改めてしまうような、デザイナーとメーカーの努力や拘りを感じる事ができ、無限大の可能性を秘めているプラスチックの良さが存分に活かされたアイテムをご紹介させていただきます。
素材の壁を越えた座り心地
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今回ご紹介させていただくのは、世界中のイタリアンモダンデザインを代表するファニチャーブランド“カルテル Kartell”より“スマトリックチェア SMATRIK Chair”。
1949年、イタリア・ロンバルディア州で当時化学エンジニアだった“ジュリオ・カステッリ Giulio Castelli”によって創立されたカルテル、プラスチックの加工技術を活かし、世界的に著名なデザイナーとコラボレーションを行い、常にデザイン性や品質の優れたアイテムを生み出しています。
常に先を行く、独創的かつ革新的なデザインは数多くの賞を獲得し、美術館のパーマネントコレクションになるなど、世界中から評価され愛されているブランドです。
デザインを手掛けたのは、日本国内だけでなくデザインや建築、アートなど様々な領域で国際的に活動するデザイナー、“吉岡徳仁”。
世界的なデザイナー“倉又史郎”や“三宅一生”に師事後、2000年に自身のデザイン事務所を設立、ISSEY MIYAKEのショップやインスタレーション等のデザインの他、HERMESやSWAROVSKI等、世界中の企業とコラボレートしています。
2007年のニューズウィーク日本版で「世界が尊敬する日本人100人」の1人に選ばれ、世界中の美術館で企画展が行われたり、東京2020オリンピックの聖火リレーのトーチをデザインするなど、手掛けた作品はデザインの領域を超え、アートとしても世界で高く評価されており、数々の作品が世界中の主要美術館でパーマネントコレクションとして保存されています。
今回ご紹介させていただく“スマトリックチェア SMATRIK Chair”は、3D射出成型という新たな成型方法を使って生み出されたチェア。
背面から座面まで2層のメッシュ状の樹脂を、難しいですがいわゆる型抜きのような方法で作られており、相当難しい技術が求められるそう...
緩やかな曲線のシェル状のシートとクロームメッキのスチールレッグが組み合わさった、有機的なフォルムを生み出すのに、3年という年月を費やしたそうです。
立体的な複層構造のシートは層の間に空間があることやネットのような構造によって、ゆっくり後ろにもたれると絶妙な弾力で程よくしなり、プラスチックでありながら身体にフィットして優しく包み込んで長時間快適に座ることができます。
シートに使われている「ポリカーボネート」という素材は、ガラスとほぼ同程度の透明性を持っている上、さらに耐衝撃性も高く他の透明樹脂の50倍・ガラスの200倍の耐衝撃性を持っており、安定感や耐久性としては抜群。
シートの形状と透過性の高さが生み出す光の反射も大変美しく、水面の揺らぎや宝石の輝きを彷彿とさせます。
脚部にはイームズ夫妻の名作「シェルチェア」のエッフェルベースへのオマージュとされているスチール脚。
高級感のある光沢感が美しいクロームメッキのスチールレッグは主軸となる4本のフレームに、より強度と安定感を持たせるに細めのフレームを合わせ、それぞれが接する部分を溶接されているので、ガタつくことなく安心◎
シートの流れるような曲線と、スチールレッグの直線という組合せが見事なコントラストを描いています。
シートは通気性も抜群に良い為、屋内用としては勿論、ベランダやお庭など屋外での使用も可能、モダンスタイルやスペースエイジな空間は勿論、北欧やミッドセンチュリーなインテリアにもオススメ◎
無機質な素材から有機的なフォルムを生み出し、素晴らしい座り心地を実現させる、デザイナーとメーカーの優れた感覚。
普段使いが出来る特別な椅子としておすすめいたします。