カッシーナ Cassina
マルセルT MARCEL T ネストテーブル
本日は、Cassina MARCEL T ネストテーブルを紹介します。
「MARCEL T ネストテーブル」の名前を見たとき、まず少しだけ気になったのは、“マルセル”という響きでした。
あのマルセル・デュシャンのことを、ふと連想してしまったからです。
もちろん、それが意図されたものかどうかはわかりません。ただ、このテーブルを見ていると、その連想が頭のどこかに残り続けるような感じがあります。
“マルセル”という名前から考えるテーブルのかたち

世界的家具メーカーCassina社より、高濱和秀の「MARCEL T ネストテーブル」は、とても静かな家具です。
スチールの細いフレームと、透明なガラスの天板。それだけでできていて、余計なものはほとんどありません。色もなく、装飾もなく、本当にシンプルです。
でも、シンプルだから味気ないというと、そうでもないところが面白いところです。
むしろ、余計なものがないぶん、空間の中にすっと緊張感が生まれるような印象があります。

このテーブルはネストタイプになっていて、いくつかのテーブルを重ねたり、分けて使えたりします。
ひとつにまとまっているときは、静かに整ったひとつのかたまりのように見えますし、分けて置くと、それぞれが小さく空間に散らばって、少しだけリズムが生まれます。
その変化が、見ていて飽きないところかもしれません。

茶室や和室のような空間って、できるだけ余計なものをなくしていくことで、かえって空気がきれいに見えてくるところがあります。
このテーブルにも、そういう考え方に重なるところがあるように感じます。
ガラスは向こう側の景色を隠さず、細いフレームも主張しすぎません。そのおかげで、家具として主張するような存在感というより、「空間の一部としてそこにある」感じがします。
見ていると、高濱氏のデザインには、どこか日本的な感覚があるようにも思えます。
“静かさ”とか、“間”とか、“抑えることで整える”みたいな考え方です。
派手に見せるというより、必要なものだけを残していくことで形をつくる感じ。

一方で、マルセル・デュシャンの考え方は少し違います。
既製品をそのまま作品として見せて、「これは何なんだろう?」と作品の意味を考えさせるようなところがあります。
やっていることは違うのですが、どちらも“余計なものをそぎ落とす”という点では、どこか似たところがあるようにも思えます。
だからこの「MARCEL T ネストテーブル」も、ただのサイドテーブルというよりは、「テーブルってなんだろう」と少しだけ考えさせてくれる存在なのかもしれません。













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