OBJEKTO

Paulistano Arm Chair

洗練された軽快性。

ベジタブルタンニングで丁寧に仕上げられた上質なレザー。

端整なフォルムと、贅に浸る事のできる快適性を両立させた椅子” Paulistano Arm Chair”です。

1957年に発表されて以来長年にわたって愛されてきた名作椅子で、現在ではニューヨーク近代美術館(MoMA)の永久コレクションにも加えられております。

本日ご紹介させて頂きますのはそんなパウリスターノの中でも人気のコレクション、コニャックカラー × ステンレススチールです。

機能性と構造美の共存。

ブラジルを代表する現代建築家 Paulo Mendes da Rocha（パウロ・メンデス・ダ・ローシャ）。

鉄筋コンクリートを用いたブルータリズム建築を得意とし、ブラジルを中心に数多くの建築を手がけたデザイナーとして世界的にも高く評価されております。

 そんな同氏がサンパウロの競技場を建築する際に一緒にデザインしたのがパウリスターノアームチェア。

無骨で大胆なブルータリズムを象徴するかのような素材感を活かしたクリエイティブなデザイン。

1本の細い金属ロッドで描いたカンチレバー構造のフレームに、大胆にも本革を着せるというシンプル且つ大胆な発想ですね。

レザーのテンションだけで構成される座り心地も、巧みに計算された角度によって満足のいく掛け心地となっております。

やや後方に自重を掛ける事によりやや撓るようになっておりその着座性の高さを更に昇華しておりますね。

また随所のディティール、それぞれの素材に目を向けてもどれもが高い完成度であることが伺い知れます。

シンプルながら美しい造形美を描くステンレススチールからなるフレームは、中空のものでなく、中身の詰まった鉄棒で構成されており、軽快ながら確りとした面持ちに。

迫力の一枚革はベジタブルタンニンで鞣され、使い込むほどにレザーの味わい深い魅力を引き出してくれます。

無駄をそぎ落とすことで生まれた贅沢で美しいデザイン。

洗練されたフォルムと佇まいを放ちながらも、その快適性をも両立させたパウロ・メンデス・ダ・ローシャらしさが光る一脚です。

是非その快適性と美しさをあなた自身でお愉しみくださいませ。