Ebenezer Gomme
G-PLAN Fresco
素材を引き出すシンプルなデザイン。
それに当たり前に共存する機能美。
北欧のビンテージ家具の魅力は全てのバランスの素晴らしい調和にあります。
生活の為の美しさは国外にも広まり、世界中の人々を魅了し暮らしにまで定着しました。
本日ご紹介させて頂くのは英国製の北欧デザイン。
北欧スタイルの本質を壊さず、定着した当たり前のスタイルを打ち砕いた名ブランドの逸品です。
古き良き、新しさ
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北欧デザインのビンテージ家具の中でも人気の高いG-PLAN。
デザインの良さは勿論、品質と技術の高さで知られる名ブランドです。
今回ご紹介させて頂くのはG-PLANが手掛けるサイドキャビネット。
圧巻のデザインは勿論、機能的な側面と堅実な造りを持った美しい逸品です。
1898年創業の英国老舗家具メーカー、エベネゼル・グーム。
20世紀の初頭、機械化による大量生産の基盤を作り成功を収めていました。
G-PLANはE.Gommeが1952年に発表した家具ブランド。
当時の社会情勢が大きく関わり誕生した名ラインです。
第二次世界大戦の最中。
イギリスは戦争による物資不足を補うため政府の規制の管理下に置かれていました。
高級な木材や美しいデザインを得意とする英国家具を手掛けていたエベネゼル・グームもこの影響を受けることに。
自由に家具を作ることが出来なかったのです。
規制により質と価格を抑えた実用的な家具が普及したイギリス。
そんな最中、エベネゼル・グーム社の3代目責任者ドナルド・グームはイギリスの家具スタイルとは対照的な北欧の家具スタイルに影響を受けます。
シンプルながらも高い品質を持ち美しいデザインを持つ北欧の家具。
規制を終えた後ドナルド・グームは持ち前の高い品質で北欧スタイルの家具ラインを開始しました。
それがG-PLANでした。
高い技術力と品質、ハイセンスなデザインにより良質なビンテージへと姿かたちを変えたG-PLANの家具。
それらが製造されていたのは1950〜1980年代といわれており、僅か30年間ながら年代やデザイナー、シリーズによって大きくデザイン性が異なることでも知られています。
このコーヒーテーブルは英国で北欧デザインが暮らしに定着し始めた60年代にデザインされたシリーズ、フレスコのアイテム。
トータルコーディネートを意識したラインナップで展開されたフレスコはシンプルながらさりげない装飾が魅力の人気シリーズです。
北欧由来のなだらかなラインと英国由来の堅実な造り。
印象的な取っ手デザインが可愛らしく、引く度に特有の温度を感じることが出来ます。
パーツ毎にトーンを変えた仕様により増した立体感もフレスコの特徴。
コンパクト且つシンプルながら確りと雰囲気を出してくれます。
E.GommeのGに「PLAN」。
この“プラン”には「年数をかけプランを立て、買い足していく家具」という意味が込められています。
永く使うことを念頭に置くものの使い方はイギリスにも北欧にも通じる点。
時代背景を映し、新鮮さを保ち続け、それでも本質は損なうことは無い。
ましてやそれらを含み倍増させる。
G-PLANは最もデザイン的な北欧スタイルなのかもしれません。
古き良き新しさは、今尚新鮮に映ります。