WEDGWOOD TONQUIN BLACK＆RUBY Cup＆Saucer

コロナ禍が明けてから街中を歩いている時、海外の方を見かけることがかなり増えましたね。 海外で日本の漫画やアニメブームであったり、アジアの音楽シーンが注目されるようになったりと、古くからある建築物や和食、伝統工芸を体験する為など、理由は様々だと思いますが、そういった日本を含めアジアの文化が注目されるのは素直に嬉しいな～と個人的に思います。 実はこうしてアジアの文化が注目されることは今に始まったことでは無かったりします、17世紀中頃、ヨーロッパの貴族や富裕層の方達が東洋にある、未知で神秘的な国をイメージして生まれたデザインがあります。 本日はその西洋が憧れた東洋のデザインをモチーフとした、英国が作る精美なカップ＆ソーサーをご紹介させていただきます。

西洋が憧れた東洋のデザイン

今回ご紹介させていただくのは“WEDGWOOD ウェッジウッド”の最高級シリーズ『トンキン TONQUIN』のカップ＆ソーサー。 「英国陶工の父」と呼ばれるジョサイア・ウェッジウッドにより、1759年に創業された“WEDGWOOD ウェッジウッド”。260年以上の歴史を持ち、豪華客船や一流ホテル、英国王室御用達の世界最大級の陶磁器メーカーです。 きめ細かい素地に鮮やかに映える絵柄や、洗練された様々な装飾は、その全てに伝統のクラフトマンシップが息づいており、「質の高いテーブルウェアをより多くの人に」というジョサイアの精神を創業当時から変わらずに受け継ぎ、現在も多くの人々を魅了し世界の食卓を彩っています。 そして冒頭でもお話した、17世紀中頃にヨーロッパの貴族や富裕層の方達が東洋にある、未知で神秘的な国をイメージして生まれたデザインというのが、このカップ＆ソーサーにも使われている”シノワズリ(chinoiserie)”というデザイン。 フランス語で「中国趣味」のことを言うシノワズリ。当時中国との貿易が拡大し、新しい文化に魅了された西洋の人たちの中で最も人気があった「磁器」は、西洋で作ることができず、宝石と同じくらいの価値があり貴族の間で憧れの存在だったそう。 そんな磁器をコレクションするために、西洋の宮殿で競うように中国の間というものが作られ、お金持ちの象徴であるシノワズリが大流行しました。 シノワズリのデザインに明確な規定はないものの、雷や草花、鳥やシンプルな幾何学模様の繰り返しが生み出す直線的な格子模様が使われているものが、シノワズリのデザインとして人気です。 トンキンシリーズは数あるウェッジウッドのラインナップの中でも、特に異彩を放ち、非常に精巧かつ華やかな装飾が目を引くシリーズで、東洋的な模様が世界中で愛されている名作。 カップとソーサーの縁にはシノワズリデザインの特徴と言える、直線的な幾何学模様が連なり、その内側にはおそらく牡丹や菊と思われる大きな花の模様と、小さな可愛らしい花柄が金彩によって描かれ、絢爛な雰囲気を纏っています。 カップの側面には、陶磁器本来の半透明に透き通ったような美しい白の素地に金彩の装飾が映えており、中々見かけることの無い形の持ち手に細かく施された装飾も相まって、より高級感を感じられます。 カラーは厳かな雰囲気のブラックと、東洋らしさを表現したような朱色に近いルビーのカラーの2色、どちらも金彩がより美しく見えるカラーで、漆塗りの作品のようにも見えます。 残念ながら1990年ごろに生産終了となっており、今では中々目にする機会が少ない希少なアイテム、バックスタンプはいずれにもポートランドの黒壺マーク入り。 コレクションとして飾ってくのも良いですが、特別感のあるお品物ですので、お祝いの席や大切なお客様をお迎えする際、プレゼントなどに重宝するかと思います。 濃色と金彩のコントラストで描かれたシノワズリが堂々とした雰囲気を持つ、ウェッジウッドのトンキンシリーズ。 英国らしいエレガントさと、東洋の文化が混ざった美しいカップ&ソーサーで、毎日のティータイムを優雅に演出してくれるお供にいかがでしょうか？

ウェッジウッド WEDGWOOD トンキンブラック TONQUIN BLACK カップ＆ソーサー C&S シノワズリ 金彩 最高級シリーズ 英国 希少

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