Jenni Tuominen

Poorvoo Mytown

サンタクロースやムーミン、marimekkoやiittala・ARABIA、著名なデザイナーや建築家が生まれた、世界一幸せな国と言われる"フィンランド"。

中世都市の街並みが今もなお多く残り、森や湖に囲まれた美しい景色と自然、そんな国で過ごすゆったりとしたライフスタイルはデザインや作品にもその色が現れているなと個人的に思います。

本日はそんな美しい国が生み出した、可愛らしく柔和な雰囲気を纏った素敵な作品をご紹介します。

急がず、ゆっくりと

フィンランドのデザイナー兼イラストレーター、“Jenni Tuominen イェンニ･トゥオミネン”。

トゥルク芸術アカデミーでファインアート、ヘルシンキ芸術デザイン大学でグラフィックデザインを学び、2006年のマリメッコのデザインコンペティションで優勝後、同社にて多くのデザインを手掛けています。

17年にはイラストレーション部門においてフィンランド国家賞を受賞。イラストレーション、アート、デザインの領域を超えて活動し、陶器、絵画、テキスタイルに取り組んでいます。

今回ご紹介させて頂くのはそんな彼女が制作したシルクスクリーン「ポルヴォー･マイタウン」。

2019年に惜しまれつつも閉店した吉祥寺のカフェ、moi（モイ）。

北欧をテーマにしたイベントや展示などを通じ、フィンランドの魅力を発信、閉店後もSNSなどでさまざまな情報を公開し続け今なお多くのファンに愛され続けています。

こちらはそんなmoiのために2008年に10部限定で製作された希少な作品です。

作品名にあるポルヴォーとは、フィンランドに残る6つの中世都市の中で2番目に古いと言われている都市のこと。

運河沿いに並ぶ赤レンガや石畳の通りにパステルカラーのカラフルな街並み、丘の上にそびえ立つ小さな教会などが印象的であり、ヘルシンキの街とはまた一味違ったこじんまりと素朴な街の雰囲気と、18世紀の歴史ある街並みが魅力です。

彼女が生み出す作品は自然をモチーフにしたものが多く、どれもカラフルで永遠に終わらない幼児性と少女性を含んだ可愛らしい作風が特徴的。

このシルクスクリーンも木々や動物、音楽を楽しむ人々やポットを持った少女、ポルヴォーに残る古い建物やフィンランドらしい家具などがポップに描かれ、白黒青と落ち着いた色味ながら柔らかくゆったりと穏やかな雰囲気が感じられます。

程よいナチュラル感を与えるウッドフレームが付属し、リビングやダイニングなどの家族が集まるシーンはもちろんキッズルームにもおすすめの1枚。

北欧らしい自然や温もり、モダンさを纏ったどこか愛らしいイェンニ･トゥオミネンの作品。

さみしくなりがちな壁に小さなアクセントとして取り入れてみてはいかがでしょうか。