EARL
Iron Bookghelf
近々は日中30度を超えるような日々が続いています。
暑さで乾く身体、流す汗、お風呂でさっぱり(?)など記憶の中にある夏の日々を思いだされている方も多いのではないでしょうか。
空調がしっかりと効いているところはまた別ですが、暑さが生活の範疇に入ってくると軽やかであったり涼し気なアイテムが欲しくなってきます。
軽さと一口に云ってもそれは見た目であったり、はたまた重量の事であったり様々です。
今回のご紹介は「アイアン」のシェルフ。ですが、暑い時期でも楽しく使える1台なのです。
宜しければその理由を一緒にご覧頂ければと存じます。
端正なハンドワーク
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アイアンとはどうやら大枠の「鉄」の事を云うようです。
いわゆる鉄鉱石をベースに鉄が作り出される時に、不純物がどれほど残っているか、配合されるクロムといったレアメタルや、炭素の割合がどれほどなのかという点で出来上がる金属も変わってくるそうです。
ちなみに不純物が少なく炭素が多めになると「鋼(スチール)」、そこにクロムが多く加わる事で「ステンレス鋼」に変化します。

そういった意味ではアイアンはその前段階であるプリミティブな存在。
機能だけで考えれば他の金属に軍配が上がるのかもしれませんが、今でもこうやって用いられているのはやはりアイアンならではの魅力があるから。

ところ変わって、今回のシェルフはEARL(アール)が手掛けた1台。
アールは兵庫県でアイアン家具、そして表札などを手掛けるファニチャーブランド。オーダーの対応も行っており、お部屋のメインから、ちょっとしたデッドスペースを活用するアイテムも柔軟に製造する対応力のあるブランドです。
そんなアールのメイン素材であるアイアン。
手触りから、ほのかな光沢感。そして家具で一番用いられているであろう木とは一線を画す細さ。
その魅力を活かすための仕上げ、フォルムは素材への深い信頼と愛着を感じられる高い質感です。

今回のアイアンは1000度という高温によって製鉄される時に出来る酸化被膜を味わいとして残した黒皮鉄。
ところどころ変色しているのも人が普段触れる事のない灼熱の産物。

細くとも強度のあるアイアンを箱型に仕上げるために行われる溶接もとても丁寧。
目を灼く激しい光はマスクをしないと作業ができない溶接。
固体である金属が熱せられる事で変化する液体を巧みにコントロールしないと、この綺麗なウロコ模様は見る事ができません。

フレームが信頼するアイアンによって細く仕上げられる事で、見た目の重苦しさはまるでなく、ツヤツヤでもザラザラでもないミニマルなテクスチャーはお洒落に使うにはうってつけ。
細い分内側の収納力もたっぷり。棚の内寸は約 幅63 ×奥行28 ×高さ38センチ。
奥行きがしっかりしているので、大判の本や雑誌も置けますし、ディスプレイでも手前側・奥側を使い分けられるくらいの丁度良いサイズ感です。

もしすべてがアイアンであったなら。目に入る色が黒一色だとちょっと味気ないかもしれません。
ですがシェルフの中2段は温もりある無垢材。程よいバランスは様々なお部屋で使いやすい仕上がりです。
大好きなアイアンを日々に楽しんでもらうために。アイアンは好きだけど、一辺倒ではない。
そんな素敵な引き算のあるシェルフ。収納家具をお探しの方にお勧めしたいこの1台、是非この機会にいかがでしょうか。
