Artifort
Lounge Chair F444
ミッドセンチュリー。
伝統的で有機的なフォルムの家具と対比させたようなデザイン。それは、未来への回帰。
しかしそれは、過去の歴史や伝統から完全に逸脱したものでは無く、進化を遂げた姿と言えます。
新素材・新工法を用いることにより伝統や歴史を再構築したデザインだからこそ、未来的でアート性の高い家具が生まれました。
本日は、これ以上足すものもなければ引くものもないといったような、隙のない姿をした「F444」ラウンジチェアのご紹介です。
ミッドセンチュリーモダンの到達点
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デザインの可能性を広げたミッドセンチュリー全盛期に発表された「F444」。
クールかつ未来的な表情をしたデザインは、まるでアート作品のような佇まい。
ステンレス製のカンチレバーフレームにレザーを組合わせたシンプルな構築。
その完成度の高さはいつ見ても溜息が出ますね。
デザインを手掛けたのは、ミッドセンチュリー期を代表するデザイナーの一人である“ピエール・ポラン/Pierre Paulin”。
リボンチェアやタンチェアに代表される近未来的な家具デザインを数多く手掛けています。
日本では1970年の大阪万博において、フランスパビリオンにトリコロールのソファ“アンフィス”を発表したことで60〜70年代のフランスを代表する世界的に著名なデザイナーとして知られています。
1963年にオランダのアーティフォート社で発表された「F444」。
社名のアーティフォートとは、芸術性(Art)と心地よさ(Comfort)という理念だそうです。
“ピエール・ポラン/Pierre Paulin”もアーティフォート社で数多くの名作家具を生み出しました。
今回ご紹介のアイテムは実物をご覧になることすら非常に困難な希少な逸品です。
マントを広げたかのようなユニークなシートデザインをした「F444」。
形状やサイズの異なる3枚のレザーを縫い合わせることによって構築したシンプルな構造。
シャープなラインと角度のある絶妙なシートのフォルムは、しっかり身体を包み込む心地よい座り心地。
希少価値が高く、高級素材として知られるハラコレザーの組合せが異彩を放つ存在感。
通常はサドルレザー仕様ですが、こちらはハラコレザー仕様のシートを使用した個体。
海外でもなかなか見かけない仕様となっております。
“ピエール・ポラン/Pierre Paulin”は、自分のデザインを徹底的に研究する人でした。
彼の大きな才能は、自分の家具のコンセプトを頭の中で3Dで描く事が出来たこと。
ステンレス製のフレームとレザーの異素材の組合せによる豊かな芸術作品のような佇まい。
片側からの張り出しで重量を支える構造のカンチレバーフレームは、体重による適度なテンションによって心地よい着座感。
高い機能性と実用性も兼ね備えたデザインは、モダンチェアのひとつの到達点と言っても過言ではありません。
若くから彫刻を学び、芸術に触れてきた“ピエール・ポラン/Pierre Paulin”によって生み出されたは「F444」今尚色褪せない魅力を放ち続けています。
実用はもちろんの事、オブジェやアート作品としてもお楽しみ頂けるかと思います。
国内での流通自体が少ないアーティフォート社の家具。更に希少なハラコレザー仕様の「F444」。
ミッドセンチュリー期を代表する名作のひとつである「F444」のご紹介でした。