Ercol
450 Love Seat
1920年の創設以来、100年以上もの歴史を誇るイギリスの老舗家具メーカー”アーコール”
イタリアから移住してきた”ルシアン・アーコラーニ”が当時の最先端技術”曲木加工”を用いたウィンザーチェアを製造したことにより一躍有名になりました。
現在でも経営は家族に引き継がれ、不動の人気を誇っている家具メーカーです。
ひと味違うアーコール
アーコールの名作といえば、エルム材の温かみのある木肌と曲木による可愛らしいフォルムが特徴のウィンザーチェア。女性人気も高く、上品な印象からお部屋にも取り入れやすい一点です。
本日ご紹介させて頂くのは、そんな”ウィンザーチェア”をよりモダンかつダイナミックに仕上げた”450 ラブシート love seat”です。
"450 ラブシート love seat”は1959年にダイニングテーブル用の2人掛けベンチとして製作されました。114cmのコンパクトな横幅と43cmのシートハイは、非常に使い勝手が良さそう。
19本ものスピンドルと、曲木によって力強い曲線を描くウィンザーボウが圧巻のデザインです。
一枚板を継いで加工された滑らかな座面には、座り心地を担保する座繰りが施されており、身体にフィットするような座り心地。
また、2人分の座繰りは座面に躍動感を加えており、単に機能的なデザインというだけ無く、造形的な美しさとしても楽しむことが出来ます。
脚部で注目したいデザインは高い位置についている貫。古いチェアは貫が低い位置についていますが、余計な装飾を排除するモダンデザインの流れで、位置を変更したそうです。
高い位置についている事により空間をより広く見せられる効果があります。
また、足元に向けて緩やかにテーパードしていく脚部は、軽やかに魅せるだけではなく、軽快で洗練されたデザインに昇華してくれています。
如何だったでしょうか?
可愛らしい印象のウィンザーチェアのデザインがベンチになるだけで、がらっと印象が変わります。
個人的にはウィンザーチェアがイギリスの伝統的な椅子を元にしていることもあり、どこか民芸家具にも通ずるようなエッセンスも感じます。
そんな複合的な魅了を兼ね備えている”450 ラブシート love seat”のご紹介でした。