Artemide
DEMETRIO70
イタリアンモダンデザインの基盤を築いたとされるヴィコ・マジスレッティ。
「悪いデザインに言い訳はない」という哲学を基に、常に先の時代を見据えていた人物でした。
彼の大きな実績として1960年代当時、画期的だったプラスチック素材にいち早く注目し、家具に用いた事が挙げられます。
セレーネチェアやガウディチェア等、プラスチック製の家具をいくつも発表していますが、今回ご紹介させて頂くのもその中の一つ、隠れた名品”デメトリオ70”です。
隠れた名品
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1959年にアーネスト・ジモンディの手によって創業したアルテミデ。
斬新なデザインや高い技術力で知られており、エットーレ・ソットサス、マリオ・ベリーニなど著名なデザイナーの作品を手掛けています。
現在ではイタリアを代表する照明メーカーとして知られていますが、昔は照明以外にも椅子等の家具の製造も行っていました。
ヴィコ・マジストレッティは1920年にイタリアのミラノで生まれました。
父が建築家だったこともあり、ミラノ工科大学に進学し建築を学びました。その後、スイスへの渡航や父の経営する建築会社への入社等を経て、デザイン分野へと進出。
アルテミデやオルーチェなどと協働し、様々な名デザインを生み出すことになります。
国際的にも高い評価を受け、コンパッソドーロ、ミラノトリエンナーレでのグランプリを受賞。
その他も発表された12点もの作品が、ニューヨーク近代美術館(MoMA)のパーマネントコレクションとなっています。
こちらのデメトリオ70はFRPが使用されているテーブル。
イームズのシェルチェアに代表されるように、椅子の素材として使用されることは多々ありますが、テーブルの素材として使用されているのは珍しいです。
また、サイズ違いの同シリーズデメトリオ45 スタッキングテーブルはMoMAのパーマネントコレクションに選出されています。
一体成型によって生まれた、繋ぎ目の無い流れるようなフォルムは木材とは違った親しみがあります。元々はホワイトカラーだったようですが、アイボリーのような落ち着いた色味に経年変化。
観葉植物や木製家具との相性も良さそうで、無機質な素材ながら温度を感じます。
FRPは強度、耐久性があり、軽い素材です。木製テーブルのように水染みや色落ちを気にする事無く使うことができ、お手入れも簡単。
横幅70×奥行70のコンパクトなサイズ感なので、場所の移動もしやすく、フレキシブルにお使い頂けます。
FRP製のインテリアは奇抜さ故にどうしてもテイストを選んでしまいがちですが、シンプルなフォルムと落ち着いた色味でまとめる事によって、汎用性の高いデザインに。
スペースエイジやイタリアンモダンなテイストだけでは無く、ナチュラルや北欧テイストとも相性が良いです。
イタリアの名デザイナー”ヴィコ・マジストレッティ”によるイタリアンモダンデザインを代表する隠れた名品のご紹介でした。