artek
ARMCHAIR 45 Rattan
ビンテージやデザイナーズの希少な家具、大切に扱いたいものです。
経年や使い込みを楽しむ、といってもなんだかんだで気を使ってしまうのが人情でしょう。生活のふとした瞬間に使うのをためらったり、ラフに扱えなかったり、もちろん紫外線なんてもってのほか。
そんな"深窓の家具"な扱いも大事ですが、今回は窓際やバルコニーやリビングなどで等身大に経年を楽しみたい一脚のご紹介です。
窓辺に佇む
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フィンランドを代表する家具ブランド” アルテック artek “社は、同作のデザイナーであるアアルトらにより1935年創業。
社名の由来は「アート(芸術)」と「テクノロジー(技術)」という1920年代に沸き起こったモダニズム運動のキーワードを掛け合わせた造語。二つの領域を掛け合わせることを軸に魅力的なプロダクトを生み出し続け、世界中のファンを魅了してます。
こちらは「ARMCHAIR 45」となります。1947年に発表され、2014年までアルテックの製品ラインナップに載っていたそうです。
デザインを手掛けたアルヴァ・アアルト自身のスタジオや自邸にも置かれ、本人が座っている写真も残されています。
フレームはアアルトではお馴染みの曲木技術による造形。薄く削ったバーチ無垢材のスラットを重ね合わせ接着し、金型で曲げることで仕上げています。
アームレストを兼ねる脚の曲線は、スツール60等「L-レッグ」を用いたシリーズとはまた違った優美さを感じさせます。
アームレスト部分のラタン巻きの部分など、使い心地を考えられた部分も。
張地にはレザー・ラタン・ウェービングテープ張りと3つのバリエーションが存在し、こちらはラタン張りのもの。椅子のフレームが露出し軽やかさを感じさせ、ラタン編みの手仕事感と合わせて爽やかで優しい印象です。
ラタンは適度なしなやかさを持ち、体に添うような座り心地を生み出します。万が一切れてしまっても張替えることで長く使えるのは嬉しいポイントです。
「ARMCHAIR 45」は既に廃番となってしまっており、USEDやビンテージでのみ手に入る状況です。
程よい飴色のフレームが経年を感じさせます。それでもまだまだ使え込める余地がある様で、少し嬉しく思います。
日常使いを楽しめるのは、ビンテージ・現行問わずartekの魅力のひとつ。この椅子もまだまだ長い時間を一緒にすごしてくれそうです。
読書やお茶など、リラックスしたい場面にもってこいなその柔らかな座り心地。どういったロケーションで使いたいか少し考えてみると、一つ思いつく場所が。
“旅館の窓際にあるテーブルと椅子の置かれた謎空間”
「広縁」と言うそうですが、ああいった陽の当たる風通しの良い場所が似合うのがこのアームチェアの魅力のひとつでしょう。
これからの暑い季節には、アイスコーヒーを片手に掛けてみたいものです。