UK Antique
Victorian Mirror Back Side Board
英国では古くから歴史と伝統を重んじる文化が根強く、家や家具も代々修理して60年前のものや100年前のものでも大事に現代へと引き継がれております。そんな背景もありイギリスではあの美しい街並みと物語に出てくるような流麗な中世ヨーロッパの雰囲気と時間が今でも楽しめるのではないでしょうか。
そして街並みや家だけではなく、そこに家族と共に時間を過ごした家具たちも大事に扱われ、現代まで多くのアンティーク家具が残されているのも特徴のひとつですね。
本日は約160年前、時は華の英国の黄金期ヴィクトリアン時代に誕生し、現代までその歴史を確かに刻んできたシフォニア ミラーバックサイドボードが入荷致しましたので、悦び勇みご紹介させていただきます。
英国の黄金期を飾る豪壮な佇まい。
時代背景と共に様々な美術様式を取り入れながら変化してきた英国家具。
こちらは1860年代、ヴィクトリアン期中期とされるイギリス帝国の絶頂期の時代に誕生したと思われる歴史深い逸品。
豪壮な装飾が当時の華やかさを物語っており、家具の範疇を超えた芸術的な存在感を静かに感じさせてくれます。
シフォニアとは当時英仏の上流階級にて爆発的な人気を誇っていた艶やかで優雅な雰囲気を纏うミラーバックサイードボードの名称。
ロココ調やゴシック様式を取り入れたアカンサスのモチーフの意匠が特徴的です。
今回入荷したこのシフォニアにも大胆なアカンサスの装飾が大型のミラーを華やかに、そして力強く飾り、無垢材を丁寧に削り出して生まれたその躍動感あふれる佇まいが見る物を魅了します。
貴族がこよなく愛した世界三大銘木のひとつマホガニー材を贅沢に使用した迫力あるサイドボード。
その杢目は深く煌めやかで彫刻にも勝る装飾と言われるほどです。
現代の家具では想像できないような量のマホガニー無垢材を使用し、波打つような有機的な曲線を描くその姿は正に贅の極み。
この家具が当時どんな邸宅や館に置かれて、どんな華々しい光景を目にしてきたのか想像が膨らんでしまいますね。
パテナ(古艶)を纏った上品な杢目のマホガニーから描かれる芸術性溢れる佇まいは、もはや家具の範疇を超え美術品の域に達しているといっても過言ではないのではないでしょうか。
また160年前の家具が現存している事事態が極稀で、数々の想いや後世に残す強い意志が今現代を生きる我々の前にこの姿を見せてくれていると考えただけで奇跡的なことだと感銘してしまいます。
是非古き良き英国の地で歴史を刻み、古くから大事にされ現代に引き継がれてきたこのシフォニアの次の歴史の担い手になり、優美なトキを一緒に過ごしてみてはいかがでしょうか。