古き良きものを懐かむ
ここ数年盛り上がっていた「レトロブーム」。
純喫茶やレコードが流行ったり、お店の内装やグラフィックデザインなど様々な場所や分野でレトロなものを多く見かけるようになった気がします。
そもそも「レトロ」とは何でしょうか...
“レトロは、retrospective(レトロスペクティブ、回顧)の略語。懐古趣味のこと。
思想的・政治的に過去の価値観を軽視せず伝統を重んじる保守主義とは異なり、サブカルチャー的な世界における「古き良きものを懐かしみ愛好する」趣味を指す。古さやノスタルジーを感じさせる事物を好意的な意味で「レトロな」と形容する語としても使われる。”
なるほど....。確かにビンテージやアンティーク家具など同じ古いものでも、その時代を知らなくても感じる哀愁や懐かしさであったり、日本人だからこそ身近に感じる親しみやすさ等の魅力を持っているレトロな家具たち。
今回はそんなレトロで現代の暮らしに馴染みやすいアイテムたちをご紹介させて頂きます。
Pick up items
天童木工 TENDO ブックチェア ダイニングチェア 図書館椅子 チーク×ビーチ材 ビンテージ 水之江忠臣
こちらは1940年に山形県天童市にて創業した日本屈指の家具メーカー”天童木工 TENDO”より、“ブックチェア”。
デザインを手掛けたのは、チャールズ・イームズやハンス・J・ウェグナーとも交流があったことで知られる“水之江忠臣”。
ブックチェアは、1954年に前川國男が設計した神奈川県立図書館の閲覧用椅子としてデザインされたことから名付けられました。
現在の形に至るまで100回以上の改良を重ね、今のスッキリとコンパクトな形に。ダイニングシーンでも扱い易く、板座ですが滑らかなカーブを描くことで長時間の着座も快適に過ごせます。
またこちらは既に廃番となっているチーク材×ビーチ材仕様の希少なビンテージ品。
流れるような杢目の美しさもさることながら、深みを増した色合いがビンテージの魅力を際立てており、北欧ビンテージやUSミッドセンチュリーの家具とも相性が良く、既存のコーディネートにも馴染みやすいオススメの逸品です。
天童木工 Tendo ビンテージ チーク材 低座椅子 低座イス 長大作 坂倉準三建築研究所 ジャパニーズモダン 希少 名作 グッドデザイン賞受賞 ブルー系 ファブリック張替済
続いてこちらも同じく”天童木工 TENDO”より名作“低座椅子”。
デザインを手掛けたのはジャパニーズモダンを代表する名デザイナー“長大作”。
日本を代表する建築家“板倉準三”が歌舞伎役者の八代目松本幸四郎の邸宅を設計した際、同じ建築事務所でスタッフをしていた“長大作”にデザインを依頼し作られました。
ソリのような独特な形状を持つ脚部のデザインと、曲線を描く背と座の美しいバランスが特徴的。
自由な姿勢で寛ぐことができ、厚みのあるシートは絶妙な傾斜と柔らかなクッションにより安心感のある座り心地で長時間の着座も心地よく過ごしていただけます。
鮮やかなブルーの張地はアメリカの老舗テキスタイルメーカー「マハラム社」のファブリックに張替え済み、日本の名作椅子を空間のアクセントとして置いてみてはいかがでしょうか。。
松本民芸家具 ゴッホ型 ラダーバックチェア ダイニングチェア ミズメザクラ 無垢材 ファブリック グリーン 新品張替済 参考定価137,500円 民藝家具
こちらは昭和19年創業、長野県・松本市の老舗家具メーカー“松本民芸家具”より“ゴッホ型 ラダーバックチェア”。
熟練の職人の手仕事で作られる最高級の民藝家具は、数多ある国内の民芸家具メーカーの中でもトップクラスの人気を誇っています。
元々はラッシ編みの座面だったものをImptionにてファブリックに新しく張り替え、より日常使いしやすい仕様になっています。
高級木材である国産のミズメザクラ無垢材を使用、何年もかけて自然乾燥させるため狂いが出にくく、耐久性に優れているのが特徴的。
引き込まれるような光沢を帯びた杢目や、その杢目の中に垣間見える”虎斑”と呼ばれる虎の紋様のような杢目など、見た目にも魅力溢れる木材。
また丁寧に塗り重ねられた同社独自の塗料は毎日丁寧に水拭きすることで段々と杢目がはっきり艶やかに変化するなど、使うことでさらに美しく育ち、時の経過と共に味わいを増していく一生モノの一脚です。
リオン LYON ビンテージ スチールロッカー 2連 アイアン USビンテージ vintage 米国 ブルー インダストリアル
最後は1901年創業、アメリカの老舗工業家具メーカー“リオン LYON”よりビンテージの2連スチールロッカー。
日本製のロッカーと違うファッショナブルな魅力を持ったデザインが多いリオン社のロッカー。
現行品に関しては「P.F.S. (パシフィックファニチャーサービス)」でも取り扱っており、様々なタイプのモデルやカラーバリエーションは日本でも多くの人気を集めています。
ベージュに近いグレーのようなカラーのスチールロッカーに、ブルーのペイントが正面扉部分だけに施されたツートンカラーの2連ロッカー。
扉の内部には上部に棚板が二枚、棚板下に衣服等を掛けることが出来るフックが5つ付属しており収納力は抜群!ダイヤル錠は残念ながら機能しておらず、必要であれば別途で南京錠などを付ける方が良さそう...
傷や凹み等のダメージや掠れた文字のネームプレート、少し褪せたようなくすんだようなブルーと下地のグレーのコントラストが、よりビンテージらしい味わい深い風合いを醸し出している一台です。
レトロポップな家具は勿論、アイテムによって北欧、インダストリアル、和モダン、ミッドセンチュリー等様々なインテリアスタイルにも合うレトロな家具たち。
学芸大学店にはまだまだレトロな家具たちが多数ございます!お引越しの予定がない方も、模様替えをして気持ちの良い季節を迎えてみてはいかがでしょうか?
こちらの記事でご紹介したお品物は全て学芸大学店にて展示中となります。お近くにお越しの際は是非お立ち寄りくださいませ!