Daniel
Cougar Side Tabel
今日はおろしたてのTシャツを着てきました。
少しずつ湿気を感じる日は増えているものの、まだ新しい衣類の着心地を楽しめる気持ちの良い天気。
肌寒さを感じることのない気温に安心しています。
こんな日は、少し小高い丘の上から海を眺めて、風に吹かれてコーヒーでも飲んでみたい。
個人的な趣味ではありますが、荒井由実さんの「海をみていた午後」のような、小さなドラマと変わらぬ優しい世界がリンクするような風景のイメージです。
そんな風景にぴったりなのは、どちらかというと少しクラシックな趣きのあるつくりの良い家具たち。
今回のご紹介は、そんなユーミンの楽曲のような世界感にもマッチする、品のあるテーブルです。
宜しければ最後までお付き合い下さい。
遠く岬を眺めて
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今回のご紹介は横浜ダニエルのサイドテーブル。
歴史をたどれば江戸の末期にまでさかのぼる事の出来る、歴史あるブランドのアイテムです。
江戸の終わり、黒船の来航によって進んでいった西洋諸国との通商外交。
それは、港町である横浜に諸国の要人が日本に滞在するという事でもあり、寛ぎやもてなしを行う場所のための洋家具が必要とされる事でもありました。
当時は、在留していた外国人が現地日本の職人に注文を行い、家具を製造させることもあったようです。
1863年に欧風家具の製造会社を設立した英国人ゴールドマンが、日本の馬具職人に依頼した椅子の修理は驚くほどの出来であったと記録に残っており、当時の職人の技術がとても洗練されていた事が伺えます。
進む文明開化、広がってゆく西洋の文化に寄り添うように、横浜の洋家具はその人気を高め、また異国情緒を感じさせる憧れのアイテムになってゆきました。
時代は過ぎ、様々なメーカーが並び立つ現在のインテリア業界ですが、横浜ダニエルにはそういった現代らしいメーカーとは異なる毛色を感じます。
それは、伝統を引き継いでゆく事への「使命感」からくるのではないかと思われます。
例えば木材。横浜ダニエルの特徴ともいえる樺桜材は、樹齢200年。それを天然乾燥からシーズニングなど複数の工程を掛けて家具材へと誂えます。
年数で言えば、北欧家具メーカーのアルテックは樹齢80年以上のバーチ材を使用しています。
もちろん家具の良し悪しは単純に年数だけで比較できる事ではないのですが、ダニエルが2倍以上の年を重ねた希少な材料を選ぶのは何故なのでしょうか。
例えばディティールの一つ。天板は中央の部分と、エッジのパーツを分けた方が効率的です。
ですがダニエルは板材からエッジの段差を削り出しています。
こちらも一体何故でしょうか。
それは恐らく、先人が積み上げてきた当時の「最善」の選択を尊重する姿勢。
接合の部分が少ない方がなだらかで美しく、
200年、少しずつ年輪を重ねた樹の方が目が詰まり木肌が美しい。
それが言葉だけでなく姿勢で受け継がれてきたからこそ、それらを受け継ぐ意志をアイテムで表しているのだと思います。
手間暇がかかる事は、一度途絶えてしまうと元に戻す事は極めて難しくなります。
昔からのアイテムを直しながら使えるよう「家具の病院」や、後進の教育のための「家具の学校」といった取り組みも行っている横浜ダニエル。
続けてゆく事が何よりも大切だと深く理解しているのだと感じられます。
西洋の文化の「血」を受け継ぐ、伝統の中心であること。
その自負から作られるアイテムは、目にする人の足を止めてしまうタイムレスな魅力を今も放っています。
サイドテーブルから飾り台まで、便利に使える可愛らしい一台。
お探しの方はどうぞこの機会にご検討下さい。