桜製作所
GRASS SEATED CHAIR
本日は、ただそこにあるだけで、絵画のように空間を美しく引き締める巨匠" ジョージ・ナカシマ George Nakashima "による異色作、桜製作所『 グラスシートチェア / GRASS SEATED CHAIR 』のご紹介♪
和魂のシナスタジア


自らを「木匠」と呼び、デザインの力により木の魅力を最大限引き出す事に人生を捧げたジョージ・ナカシマ。彼のモノづくり原点として「木から始め、木を知り、木のこころを読み、そして木と対話する」というテーマがあります。
両親は日本人、1905年アメリカ・ワシントン州で生まれました。幼少期よりボーイスカウトに所属し、自然の息吹を感じながら山や川に夢中になり、ボーイスカウトの最上位階級「イーグル」の称号を得る程でした。日本にも神道の様な所謂「自然信仰(アニミズム)」がありますが、アメリカの地においても自然に対する畏敬の念が彼の心にはあったのかもしれません。


「樹齢100年を超える大木は、伐採されて尚100年生きる」を云われ、木は木匠の魂により家具として生き続けます。流行に乗った短命な家具が多く存在する中、世界でもジョージ・ナカシマの" 本物の木製家具 "を製造出来るのは、ジョージ・ナカシマの愛娘であるミラ・ナカシマ率いる米国ニューホープのジョージナカシマ ウッドワーカー工房。そしてジョージ・ナカシマがその高い技術力を認め、唯一自身の工房以外にライセンスを許した香川県高松市の工房「桜製作所」の2社のみです。


第二次世界大戦中、日系人収容所という極限の地で、ジョージ・ナカシマは日本の伝統的な大工道具と出会いました。限られた手作りの環境から生まれたこの椅子は、西洋のモダンな生活様式に、日本人が古来から大切にしてきた「畳の上に座る安らぎ」を融合させるという、祈りのような試みから誕生しました。
そのデザインの個性は、ナカシマ作品の代名詞である木の荒々しい輪郭をあえて封印し、すべてを端正に削り出した洗練にあります。重厚な木の椅子が主流のなかで、軽量なフレームに「イ草」を編み込むという、同氏の手掛けた椅子の中で唯一、異色かつ革新的なクッション構造を採用しています。


無駄を削ぎ落とした幾何学的な美しさを持ちながら、座れば驚くほど身体に馴染む。あえて低く設計された座面は、空間に圧倒的な広がりと静寂をもたらします。背もたれの細いスポークからこぼれる光と影の諧調が、日々の忙しさに追われる心を凪がせ、座る人をディープな瞑想のひとときへと誘います。
呼吸を止めない無垢の木と、部屋の湿度を静かに吸い込む天然のイ草。そして手のひらで触れる手仕事の微熱。すべての感覚が境界線を失い、ひとつの心地よさへと溶けていく共感覚の体験。その椅子は、現代の無機質な住空間のなかに、小さな「呼吸する森」を出現させます。

指先が触れる 遥かな年輪
紡いだ線が 吐息を合わせる































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