林木工芸
木のあかり 瀧
およそ1400年前、仏教の伝来と共に日本に伝わった「組子」の技法。
建築様式の変化により現在の日本の住宅ではめっきり見れなくなりましたが、
今回はそんな伝統的技術を見事に落とし込み、照明器具として仕上げた1点を紹介させて頂きます。
あかりと陰
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山形県米沢市に工房を構える"林木工芸"。
代表であり作家の林久雄氏は、伝統的技術を再解釈することにより優美で大胆な照明器具を作り上げます。
「雫」「ビルディング」「響き」等、様々な事象を組子で表現した『木のあかり/ KINOAKARI』。
今回当店に入荷してくれたのは「瀧」のモデル。
すとんと落ちる無数の線が静かながらに迫力のある瀧を連想させます。
細く引き割った木を釘を使わずに手作業で組み上げる組子。
長い経験と繊細な技術が要求されます。
これだけのサイズの品となるとどれだけの手間が掛けられているのでしょうか…。
材に選ばれたのは青森産ヒバ。
乳白色がモダンな雰囲気を生み出すだけでなく、その芳香性も大きな魅力です。
隙間から漏れる光はまるで木漏れ日の様に優しく、光と一緒に自然の温もりを届けてくれます。
また光だけでなく影でも魅せるのがこちらの照明。
光と共に放射線状に広がる影、また上部に向かって木を伝うように暗くなっていく様も美しく、
陰影を大切にする日本人の古くからの美意識を映し出しています。
飛鳥時代より続く伝統技術を次世代につなげたいという思いも込められた『木のあかり』。
現代でお目にかかれる事に感謝しつつ、大切に楽しんでいきたい1点です。