松本民芸家具
#19型 #523型
※こちらのブログは3日に掲載したものとなります。
日本の民藝伝統。
機械化や西洋化の煽りから消滅しかけた技術。
そんな状況下の中、家具メーカー松本民藝家具は、日本の手作業による技術力と洋家具の力を組み合わせ危機を脱しました。
今回入荷したのは同社が誇る個体になります。
和洋折衷
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松本民芸家具の創始者である池田三四郎。
衰退していた民藝を復活すべく和の技術力で洋家具を作り、民藝技術を今日まで守り続けてきました。
技術力の高さはさることながら、良質な素材の選別が現在まで人々を魅了し続ける点。
主材にはミズメザクラを使用しております。
虎の紋様のような杢目が特長のミズメザクラは狂いにくく硬いことでも知られています。
故に加工の難しい材料でもあります。
これを美しい家具に変えることが出来るのが松本民芸家具。
かなり高度な技術を要する加工法により組み上げられています。
こちらは ”#19型 ラッシスツール” 。
主材である国産のミズメザクラのフレームに井草の一種であるラッシが編み込まれたスツールです。
百木の長と詠われるミズメザクラの虎の紋様のような杢目が美しく力強さを感じさせます。
ラッシは数年前生産される方がいなくなり、製作の継続の危機が迫ったそう。
そんな危機を打開すべく自社栽培開始したことが功を奏し、現在でも愛される商品として販売されています。
製作する職人は女性2名。
5~6本ずつ取り、撚りをかけてロープ状にするという緻密な作業を繰り返し座面の木枠に巻き付けていきます。
経年で締まり飴色に変化。
コンパクトながら松本民芸家具の強い拘りと職人技を感じさせる一脚となっております。
こちらは、小抽斗「#523」。
主材とするミズメザクラをふんだんに使用した逸品。
直線的で無駄な装飾を省いたシンプルな造形は素材の風合いを活かします。
抽斗部分は指を引っ掛けやすいよう滑らかな削り出し。
そして形作る材と材を合わせる継手工法。
金具を一切使わない木の風合いを生かす造りがなされています。
小物を収納可能な上段2杯と書類をしまえる下段2杯の抽斗。
程よいサイズ感は環境を選ばずご使用頂けます。
松本民藝家具の強い拘りと職人技、経年美を感じられる一台です。
経年により深みを増す個体。
美しい佇まい、頑丈な造り、素材。
時間が経つことにより職人の技術力の高さを再認識し、輝きの歩みを始める作品。
是非ご自宅に迎え入れ、魅力を体感してみて下さい。
松本民芸家具 #19型 ラッシスツール A
松本民芸家具 #19型 ラッシスツール B
松本民芸家具 #523型 高山式 小抽斗