松本民芸家具
B型 姿見
「効率を追い求めはからいばかりに生きてしまうと、人は人間らしさを失う」― 仏教学者・鈴木大拙(すずきだいせつ)
“ はからい ”とは考えや配慮のこと。そして、これは「便利な道具(=機械)に頼ると、そこから生まれる成果のみに心がとらわれる」という意味です。
時代の流れとともにものづくりは機械化され量産されるようになりました。速く、安く、大量に作ることに価値観を見出すあまり、何気なくものを買い、飽きたら棄てるの繰り返し。そんな「大量生産と大量消費」のサイクルの中にいて、彼の言う“ 人間らしさ ”を失っているのかもしれません。
でも、一体人間らしさって何でしょうか?
その答え、ここに映っているかもしれません。
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なんて、少し怖い書き方をしてしまいましたが心霊現象ではありません!ご安心下さい。
きっと十人十色の答えが返ってくるような、何とも哲学的で難しい質問ですよね。個人的には、豊かに生きることがその答えのひとつのような気がしています。
それは、「用の美」という考え方があるからなのですが、1926(大正15)年にはじまった「民藝運動」から生まれたこの言葉を皆さんはご存知でしょうか。
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用の美とは、昔の家には必ずあったような実用品の飾らない美しさと道具としての機能性。この2つを兼ね備えるからこそ価値があるという考え方です。
日常生活の中で実用的で美しいものを楽しめるって、きっと愛着をもってそのモノと接すること。現代においては、実に贅沢な楽しみ方です。
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そんな民藝の意志を現代に継ぐ松本民芸家具の製品は、無名の職人による誠実な手仕事によって生み出されています(商品に刻み込まれた職人さんのサインがその証!もちろんこの姿見にも刻印が入っていますよ)。
ここ最近インプションでも同社の家具が増えているので、メーカーの詳細はこれまでの
紹介ブログにお任せするとして…どうしても伝えたい魅力を2つだけ書こうと思います。
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1つ目は、その素材。ミズメザクラの木を使っているということです。高山地帯に生育していて伐採が大変、しかも加工が難しい木材。
そんな扱いづらい素材を用いる理由は、堅くて粘り強いが故に狂いにくく長年の使用に耐え得るから。そして、使い込むにつれてその美しさと存在感を増していくから、なんだそうです。
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2つ目は、その色。長年使い込まれた民家の建具や柱の黒光りした色をイメージしたという、深い光沢のある塗装です。
さらに、この塗装のほとんどが手間のかかるラッカー仕上げ。昭和20年代から変わらない手法にこだわっています。それは、使い込みながら修理できる利点を活かすためなんだとか。
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傷を味わいとみなし、使い捨てない家具。そして、その価値を美しいと感じること。それが「用の美」、そして人間らしさなのかもしれません。
なんて考えていたら、姿見のことを書くのをわすれてしまいました(詳しい商品の説明は下記の確認ボタンをクリックしてくださいね!)。
でも、日常の家具といえばテーブルや椅子を思い浮かべがちですが、実は鏡って誰もが毎日一度は使うであろう生活の道具。そんな鏡から「日常」を見つめ直すのも、素敵な気がしませんか?
“ 使い捨てたくない ”皆さんのご来店、お問い合わせを経堂店にて(用賀店と下北沢店でも)お待ちしております。