日向民芸家具
ミズメザクラ 無垢材 食器棚
人々の暮らしに密接に関わる工芸品として発展を遂げた"民芸家具"。
その概念は日本の巨匠 "柳宗理" の父にあたる "柳宗悦" によって生み出され、現代においても<用の美>を備えた唯一無二の家具として人気を博しています。
本日はそんな民芸家具から、九州の「日向民芸家具」が手掛けた逸品をご紹介させていただきます。
実質剛健で、華やかに。
国内に存在する家具様式の中でも伝統味溢れる佇まいを持つ"民芸家具"。
「和」の一言では言い表せないその姿からは、かつて日本が諸外国の文化を取り入れ独自の様式として発展させてきた歴史、その軌跡が感じられます。
日本を代表する民芸家具は大きく分けて、北海道で作られる "北海道民芸家具" 、本州の長野県で作られる "松本民芸家具" 、そして九州で作られる "九州民芸家具" があります。
こちら「日向民芸」は九州で製作された民芸家具となっており、北海道民芸家具や松本民芸と比較すると より和の風合いを強めた様式、力強い手仕事を感じられる作りや、実質剛健な風格を纏った作風が特徴です。
使用されている木材は 日本が誇る高級材"ミズメザクラ"。
ミズメザクラは古くから「百木の長」と呼ばれる良材で、重硬で緻密な木質、更に粘り強さや弾力性をも併せ持つ特性から、縄文時代から弓の材料として用いられてきた歴史があります。
また、別名"梓(アズサ) "と呼ばれる事でも知られており、万葉集では「梓弓」の存在が数多く登場。
日本人であれば是非知っておきたい木材の一つではないでしょうか。
ミズメザクラは杉のようにまとまった場所で取れるものではなく、山中に点在する形で自生している事からその流通量も少なく、希少な木材としても有名です。
そんなミズメザクラの無垢材をたっぷりと使用した家具、相当の腕前を持つ職人さんによって作られている事は間違いなさそうです。
光沢を帯びる、きりりとした切り口。
狂いなく、正確に組み上げられた事で生み出される、重厚かつ端正な佇まい。
どの場所を見ても匠の業が感じられ、全体を見渡せば ミズメザクラの木目が華やかに映える。
その全てが、洗練された職人仕事をそのまま表しているかのようです。
家具としての使い易さにも注目してみましょう。
まずは上部から、5段・大容量のガラス戸収納。
こちらは4枚の棚板が備えられており、それぞれ高さの調整ができるので食器やグラス等、様々な高さのものを収納する事ができます。
次はその下ある2杯の抽斗。
こちらにはお箸や調理小物の収納に如何でしょうか。
最後に最下段。こちらには戸棚収納があり、お鍋等の大きくて重いものを収納するのに最適な空間です。
余計なものが無く、必要な機能だけを十分に持っている。まさに"用の美"という言葉がぴったりの作りで、これから時代がどのように変化しても永く使い続けられる、そんな逸品となっております。
時を経るにつれて色艶を増すミズメサクラ。
その美しい表情は他にない彩りをもたらし、暮らしを一層に豊かにしてくれるでしょう。
一生物の家具をお探しの方には是非お勧めしたい逸品となっておりますので、この機会にご検討いただければと思います。