岩谷堂箪笥 着物箪笥

昭和57年には通商産業大臣認定の伝統的工芸品に指定された“岩谷堂箪笥”。 1783(天明3)年・江戸時代中期が始まりとされる岩谷堂ですが、さらにその起源を辿ると、約900年も前の平安時代末期に行き着くという、歴史的にも重要な日本の伝統工芸品の最高峰とされるブランドです。 本日は、岩谷堂箪笥の気品はそのままに、重厚感を抑えて取り入れやすくなった特注品のご紹介です。

軽やかな一点もの

>>この商品の詳細を確認する 岩谷堂箪笥と言えば漆塗りの欅(けやき)です。 欅材は年輪のうねりが強いダイナミックな表情、高い強度と耐朽性から、日本の広葉樹のなかで一番の良材と言われるほどの木材。 家具だけでなく神社仏閣の建材などに重宝されるなど、古くから日本の生活に寄り添い続けてきました。 今回入荷したのは上段に着物収納、下段に引出しを備えた衣装箪笥となります。 普段から着物をお召しの方は相当な枚数をお持ちだと思いますので、これほどの容量があるというのは嬉しいですね。もちろん薄手のシャツやブラウスなどの収納にも重宝します。 内部は吸湿性の高い桐材となっており、衣類が傷みにくいのもポイント。 非常にタイトな組み込みも特筆すべきほどで、虫の侵入からも大切な衣類を守ります。 岩谷堂箪笥を語る上で忘れてはいけないのが、岩手県の伝統工芸品である南部鉄器。 細やかな装飾と、黒々とした鋳鉄の質感が荘厳さを加えています。把手も触ってみるとずしりと重く、「良いものに触れている」と感じることが出来ます。 オーダーにて製作された一点ものの衣装箪笥。 岩谷堂箪笥によく見られる意匠である、「しもく」や「にらみ」と呼ばれる飾り金具を敢えて排してあるのが特徴の個体です。 一般的な岩谷堂箪笥より、幾分すっきりと軽やかな印象を受け、ライトなトーンで仕上げられた木肌の美しさが引き立てられていると感じます。 親から子へ、さらにその子供へと、何代にも渡って受け継いでいける伝統工芸品。 日本が誇る「ていねいな暮らし」を体現する岩谷堂箪笥は、これまで馴染みが無かったという方にこそ、実際に触れて良さを実感して頂きたいアイテムです。