宮崎椅子製作所
kuku dining chair
1969年に徳島県で創業して以来、上質な木材を使用したチェア製作を専門に行い、熟練の業と最新鋭の機械技術を融合させたチェア作りで国内外から高い評価を博している "宮崎椅子製作所"。
本日ご紹介させていただく「クク kuku ダイニングチェア」は、2005年に登場し、その翌年の2006年にグッドデザイン賞を受賞した、個性と拘りに満ち溢れた一脚です。
"無垢の木の椅子"。
女性向けのサイズでデザインされた、心地よくもアイコニックな佇まいが魅力的なこちらの作品。
少ないフレームワークで表現される豊かな立体感。
斜め上から見ると「くく」と2つ並んで見えることから「クク kuku」と名付けられました。
デザインを手掛けたのは、建築から箸置きまで 生活に関わるあらゆるもののデザインを行い、国内を代表するデザイナーの一人として活躍する"小泉誠"。
無駄が無くも充実した佇まい、そのデザイン観からは、木材を使った作品作りに多くの関わりを持つ小泉誠ならではの美学が感じられます。
背もたれを支えるフレームの構造は「カンチレバー」と呼ばれる、主に桟橋等の建築で使われるもの。
こうした構造がさり気なく椅子のデザインに取り入れられている点も、小泉誠らしいデザインとなっています。
またカンチレバーを採用することにより余計なフレームが省かれ、チェア自体が軽くなっているという点もポイント。
しっかりとした厚みの無垢材を使用していながら重くなりすぎず、見た目にも風通しの良い、すっきりとした佇まいに仕上げられています。
高級材 "ウォールナット" の無垢材が織りなす、上質で落ち着きのある風合いも素敵ですね。
その木肌は表面がふっくらとしていたり、艶やかであったり。なんとも贅沢な気持ちにさせてくれる質感です。
一見すっきりとした直線的なラインで構成されているので、コロコロとやや角ばった触れ心地を想像していたのですが、フレームの裏側は丸みを持たせるように削り出されており、チェアを移動させる際にすっと手に馴染んでくれる点も印象的でした。
普段使いにおいても取り回しがし易いのは、アームチェアとしては嬉しいポイントかと思います。
座り心地もとても良く、ゆったりと身体を預けてみると、そのゆったりさを邪魔しない加減で 背もたれが腰にぴったりとフィット。
立ち上がる際にはアームの部分が丁度良い支えとなってくれる、絶妙な設計です。
全体を通して "人に優しいデザイン" である事が感じられ、ダイニングチェアとしては勿論、書斎や子供用のチェア等、長くお使いになるチェアとしてもお勧めの一脚となっております。
「クク kuku ダイニングチェア」如何でしたでしょうか。
いつ見ても飽きの来ないデザイン、そしていつも心地よく使える "無垢の木の椅子"。
ウォールナットとグレーカラーが織りなすシックなコントラストは、北欧スタイルを始め、ナチュラルモダン、和モダンにも合わせやすく、幅広い空間で魅力的に映える一脚となっております。
拘りのデザインとクラフトマンシップが生んだ唯一無二の作品を、是非この機会にご検討くださいませ。