天童木工 | TENDO
Book Chair
背・座・サイドフレーム・貫だけで構成されたシンプルな構造のこちらのチェアは、日本を代表する家具メーカー「天童 | TENDO」によるプロダクト。無駄な装飾を削ぎ落したデザインが杢目の美しさを際立たせます。今回はそんな一脚のご紹介です。
図書館から日々の暮らしへ

こちらのブックチェアは水之江忠臣によるデザイン。彼の代表作でもあるこのチェアは、1954年に神奈川県立図書館の閲覧室用として作られました。翌年には国際文化会館にも納められています。
現在の形に至るまでにおよそ100脚以上の試作を経て1955年に商品化し、天童木工のラインナップに加わりました。その機能的かつ洗練されたデザインは様々な空間に馴染んでくれます。


成形合板の背と座を左右のフレームで挟み込む構造。釘やネジを使わず、ホゾ組みと呼ばれる方法で接合されており徹底的に無駄を削ぎ落しています。その無駄を削ぎ落したデザインは”背もたれ・座面の曲面・杢目の美しさ”その全てを際立たせます。
また1964年にはグッドデザイン賞を受賞しており、そのデザイン性や機能性の高さは折り紙付きです。


元々図書館の閲覧室用に作られたこちらのチェア。長時間座っていても疲れにくく、読書に集中出来るように設計されています。
座面は後方にかけてゆっくりと沈み、丸みを持った前端部へとゆるやかな曲線を描きます。この身体に沿った三次元曲線が快適な座り心地を実現してくれます。


後にテーブルも追加されコンパクトなダイニング家具として、活躍の場を図書館からダイニングへと移しました。
高度経済成長期の狭いダイニングスペースでも十分に使えるようコンパクトにデザインされたこちらの家具。現在の日本の住宅事情にも当てはまり、空間を無駄なく使えること間違いなしです。他にも普遍的なデザインから、カフェや教育施設など幅広い空間で使用されています。

「デザイナーは一生にひとつ、本当に良いものが残せたらそれでいい」水之江忠臣氏が残した言葉です。そんな彼の哲学が感じられる一脚。日本のミッドセンチュリーを代表する名作。ご紹介の前に旅立ってゆきましたが、また出会いたいという思いを込めてご紹介とさせて頂きました。











美しい北欧の名品
曲線が魅せる美しい曲木
時代を表現したポストモダン
感性を刺激するデザイナーズ
想いを馳せたスペースエイジ
魅力が詰まったレトロポップ
日本の民芸アイテム
やすらぎを感じるクラフト家具
ヴィンテージ家具の商品一覧へ
日本のヴィンテージ
米国のヴィンテージ
北欧のヴィンテージ
西欧のヴィンテージ家具
西欧のアンティーク家具
各国のヴィンテージ家具








商品保管サービスについて