天童木工
ビンテージ バタフライスツール
柳宗理。
戦後日本の工業デザイナーとして、工業デザインの発展と確立における最大の功労者の一人とも言われています。
しかし、現在において柳宗理の名前は既に独り歩きしており、工業デザイナーとしての枠組みを外れ、多くの名作を生み出した著名な家具デザイナーとして捉えることもできます。
特に彼がデザインしたスツールは正に「名作」と呼ばれるものが多く、私個人としてはスツールの名手だと思っています。
代表的なモノを挙げれば、エレファントスツール、紋次郎スツール、そして本日ご紹介するバタフライスツールです。
ブラジリアンローズウッドは蝶になる。
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バタフライスツールは1954年に発表されて以来、国内は勿論海外でも高い評価を受け、今なおロングセラーアイテムとして世界中で愛され続けている名作中の名作。
バタフライスツール自体は当社でも何度か取り扱ってきましたが、今回の入荷は訳が違います。なんと希少なブラジリアンローズウッド仕様のビンテージのバタフライスツールが入荷致しました!
今回入荷したビンテージのバタフライスツールは息を呑むような美しさを携えています。
製造メーカーである天童木工の現行品のバタフライスツールもローズウッド仕様のモノがありますが、正直に言ってビンテージのブラジリアンローズウッド材とは「別物」といってもいいかもしれません。
ブラジリアンローズウッドはブラジルの特定の地域でしかみられず、また絶滅の危機に立たされていることから、現在ではワシントン条約により取引禁止となっている希少な木材。
見てください! この深い色味と力強い杢目を。
濡れるように艶のある木肌も美しく、360度どの角度から見ても、全部が主役級の凄みがあります。
そして座面は、もうヤバイ!!
ブックマッチという手法により左右対称に仕上げられた杢目。広がる羽のようにシェイプした座面のフォルム。秀逸なデザインとブラジリアンローズウッドとの組み合わせが、素晴らしすぎるのです!
希少なローズウッド仕様のビンテージ品はこんなにも美しいのか!? と感動している次第でございます。
プライウッドの繋目部分には、手描きの識別番号表記が。こういう些細なポイントにもグっとくるんですよね!
さらに、現行品とビンテージ品との違いは他にもあります。ビンテージ品のプライウッドは現行品よりも薄い約7mm厚。
これも些細な違いかもしれませんが、ビンテージのバタフライスツールがよりシャープに滑らかに見えるのは、この薄いプライウッドにあるのかもしれません。
そして真正面からみると、バタフライスツールという名前がしっくりくるのが分かります。
2枚のプライウッドを組み合わせた姿は、まるで蝶は羽を広げて舞っているかのよう。
オマケという訳ではありませんが、今回は天童木工の現行品のバタフライスツール用クッションも付属させて頂きます。
希少なアイテムを大切に扱うためにも役立つアイテムですので是非ご活用下さい。
同じビンテージのバタフライスツールでも、ブラジリアンローズウッドの杢目・色味など個体差は様々。
今回入荷した個体はローズウッドの黒縞が大きくクッキリと出ており、深い色味も特徴的です。さらにはコンディションも良好であり、このバタフライスツールはビンテージ品の中でも格別な個体だと思います。
そして、このブログを書いている途中で早々と売り切れとなってしまいました。この個体とはたった数日の付き合いとなってしましましたが、大切に扱ってくれる方に渡ると思うと嬉しい限りです!
また、いつの日か希少なビンテージのバタフライスツールが入荷する日を願っております。