TENDO
Dining Table T-2720NA-ST
1940年、木工の街として知られる山形県天童市に設立した家具メーカー「天童木工 TENDO」。
剣持勇や柳宗理など名だたるデザイナーと協働し、日本のインダストリアルデザインの最前線を駆け抜け、今もなお高い人気を誇るプロダクトを数多く発信しています。
今回はそんな同社の家具作りが生み出した、ミッドセンチュリー期の名作をご紹介いたします。
軽やかな日本の名作テーブル
こちらはすっきりとしたデザインが特徴の「ダイニングテーブル T-2720NA-ST」。
木の風合いに包まれたナチュラルなスタイルでありつつも、細身の脚や明るい木肌、無駄を削ぎ落したシンプルなデザインなど、全体を通して軽やかな印象の一台です。
デザインを手掛けたのは日本のデザイナー「水之江忠臣」。
1954年に開館した神奈川県立図書館に納入された閲覧用の"図書館椅子"を手掛けたことで一躍有名となり、日本を代表する家具デザイナーの一人として知られています。
また、一つのプロダクトに対して何度も改良を重ねる"リ・デザイン"にも似た手法を取り入れており、同氏は「デザイナーは一生にひとつ、本当に良いものが残せたらそれでいい」と語ったと言われています。
そんな同氏の代表的なプロダクトである図書館椅子に合わせてデザインされたこちらのテーブル。
ナラ材の力強い杢目が表れた天板は、角を丸めたデザインと側面に見える積層合板の直線的な模様が醸し出すモダンな雰囲気で、プライウッドに造詣の深い天童木工ならではのものであることを感じさせます。
脚のグラつきや天板の反りを防ぐために設けられた幕板。
普段あまり目に付かない部分ですが、こちらのテーブルではその幕板にも成形合板を使用。
これによって一般的には直線的なフォルムとなる幕板を曲げることに成功し、やや内側にこれを寄せたことで圧迫感を抑えすっきりとしたスタイルを実現しているほか、脚には先端に向かって細くなっていくようにテーパーをかけることで、より軽やかな印象に仕上げています。
今回入荷したのは幅約150cmとワイドなサイズ感の一台。
4人で食卓を囲むダイニングテーブルとしてはもちろん、ちょっとした作業やミーティングなどの用途にも使用でき、ご自宅、オフィスを問わずお使いいただけます。
日本のミッドセンチュリー期 家具デザインに大きな影響を与えた水之江忠臣のダイニングテーブル。
一見するとシンプルなデザインの中に巧みな造形と確かな耐久性を秘め、洗練された造りが魅力的な一台です。
ナチュラルからモダンまで幅広いインテリアコーディネートにマッチしてくれる名作を、この機会にぜひご検討ください。