内田 鋼一
鉄錆膳 小
あるインタビューでは、内田氏が創作する作品の延長上には、柳宗悦らによって提唱された民藝運動があるそうです。主に民具を中心としたコレクションにもうなづけます。世界各国を旅しながら、見て触れた物から得た繊細な感覚と内田さんの内側から滲み出る情熱をカタチにかえた作品が多く、実用的で感性に訴えてくる作品は古き良き日本のわびさびを感じさせる美観をもった逸品です。
静かな作品から心地良い感触が伝わる
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こちらは、THE日本の民具『膳』でございます。古くは奈良時代から江戸時代まで使われ、日本の食文化に寄り添っていた道具。それを内田さんの感性や解釈で現代に蘇らせた作品となります。
現在では、日本の家具にインスピレーションを受けた世界のデザイナーが、モチーフにしてプロダクトデザインを輩出するほどの膳。その最たるプロダクトがイームズのLTRTテーブルだと思います。また、他にもHAYのトレイテーブルなど意外にも世界から注目されています。
この鉄錆膳は、ごく自然な鉄の錆びを表情や風合いとしてとらえ、いわゆる侘び寂びのような日本独特の美意識。
内田氏のご実家は鉄工所だったそうですので、こういった鉄などを扱ったモノ造りは幼少期から育まれた、類い稀な才能なのかも知れません。
テーブルトップを囲う、歪みのない立ち上がり。テーブルと脚部を結ぶ溶接箇所などとても繊細な印象を受けます。
今回の鉄錆膳は一つしかありませんが、二つ重ねたりしてサイドテーブルとして使っている方もいるそうです。趣きがあって鉄の表情もアンニュイでとても雰囲気がある作品。
和室だけでなく、フランスビンテージなどとテイストをミックスしても面白そうなアイテムです。
内田鋼一さんは、若くして単体で大きな個展が開ける稀有な作家さんです。大変人気があり、次の入荷が見込めない希少なアイテムです。ぜひお見逃しなく。