ヴィトラ vitra ラ・シェーズ La chaise ラウンジチェア 寝椅子 チャールズ & レイ・イームズ Charles & Ray Eames ミッドセンチュリー ~白い雲で眠る~

UPDATE: STAFF:よしお
ヴィトラ vitra ラ・シェーズ La chaise ラウンジチェア 寝椅子 チャールズ & レイ・イームズ Charles & Ray Eames ミッドセンチュリー ~白い雲で眠る~

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vitra
La chaise

本日は、1927年に制作された彫刻作品よりインスピレーションを受け、寝椅子としてデザインされたミッドセンチュリーの傑作" ヴィトラ / vitra "『 ラ・シェーズ La chaise 』のご紹介♪

白い雲で眠る

シェルチェアでもお馴染みミッドセンチュリーデザインの巨匠C&Rイームズ。実はこんな奇抜な椅子もデザインしています。その名は『 ラ・シェーズ 』。1948年にニューヨーク近代美術館(MoMA)の低コスト家具デザインの国際コンペティションに出品する為に開発された作品です。

従来のダイニングチェアやラウンジチェア、ソファとも異なる左右非対称の不思議な形。これは「シェーズロング」という種類の椅子で、日本語では主に「寝椅子」や「長椅子」と呼ばれています。

シェーズロング(chaise longue)とは、フランス語で「chaise=肘無椅子」と「longue=長い」より「長椅子」を意味するソファの一種です。その始まりは17世紀初頭にフランスの王侯貴族が寝台近くに設置し、談話を楽しむ為に用いたデイベッドが原形と云われています。

その後、18世紀半ば頃に休息用の寝椅子「シェーズロング」として人気が集まり、背もたれよりも座面が長い構造で、身体や足を休める為に作られました。正面を向いて座ったり、斜めに凭れ掛かったり、横向きで座ったり、片肘を突いて寝そべったり、従来のソファやベッドの構造には無い自由な座り方を可能にします。

こちらの『 ラ・シェーズ 』は、それらアシンメトリーの伝統的なシルエットを残しながら、プラスチック成型技術との融合により、空に浮かぶ雲の様な抽象的造形を完成させた革新的なデザイン。現代美術さながらの造形美と高級感が同居した圧倒的な存在感を放っています。

同作の起源は芸術家 " ガストン・ラシェーズ " のふくよかな人体彫刻 『 フローティング・フィギュア 』から影響を受けたものとされておりますが、それがどんなものか画像検索をしてみると確かに人物の具象表現ながらフォルムは似ています。またこの像自体がラ・シェーズのフォルムにぴったりはまりそうな印象です。

ハンドドローイングで描いたかの様な独特の造形表現からは気品と余裕すら感じられます。またそんな有機的なフォルムとは対照的に、レッグ部はメタルフレームとウッドレッグを組み合わせ、建築的な直線構造が全体の印象を引き締めています。

ホームユースとしては白壁やフローリングとの調和を保つホワイト色とブラウン色。その間に加わる金属素材により程よいスパイスを加え、其々の形状や素材の個性を強調。現代のモダンリビングとの美しいハーモニーを生み出してくれます。

強靭且つ細身のフレームは程よく足元に隙間を設ける事で、幅150cmのシートによるお部屋への圧迫感を軽減。またシェル中央にぽっかりと開いた穴にも同様の視覚効果が感じられます。この穴の有無がフォルムデザインの完成度大きく左右している事は明らか。

フランスの彫刻家" ジャン・アルプ / Jean Arp "の彫刻作品の様に、立体的な造形の美しさは外側の輪郭だけでなく、内側のライン、そこに纏う空気までが総合的にバイオモーフィックな造形美を完成させています。

複雑且つ大型の作品故にイームズ夫妻が存命中には製品化が叶わなかったそう。その夢はヴィトラ社により1990年に実現しました。

身長184cmの男性スタッフが横になっても十分収まるゆったりとしたサイズ感。足を伸ばして本が読める。現代ならスマホやタブレットがいじれる特別な椅子として。王侯貴族の気分を満喫出来ます。

日常生活における人の動作と、美的な感動を味わう芸術鑑賞。

転寝のデザインは、幸せな眠りと共にその両方を満足させてくれます。


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