vitra
Prismatic Table
20世紀を代表する彫刻家「イサム・ノグチ」は、建築、造園、舞台芸術、家具を始めとするプロダクトデザインに至るまで、ありとあらゆる名作を残したことから正真正銘の"天才"として知られる存在です。
今回はイサム・ノグチが最後にデザインを手掛けた家具作品「プリズマティックテーブル Prismatic Table」をご紹介致します。
折り紙は万華鏡のように。
多方面において建築やデザイン活動を行ったとされているイサム・ノグチですが、彼は根本的にあらゆる面においてグローバルな立場で作品作りを行い、"各ジャンル"といった区分的な存在自体にあまり触れなかった事でも知られています。
生きる為の純粋な術として培われた、イサム・ノグチの自立した人間力。
氏によって生み出された作品は現在においても国内、世界中の各所に残されており、今も多くの人々の暮らしと密接な関わりを持っています。
こちら「プリズマティックテーブル Prismatic Table」は、そんなイサム・ノグチが最後に残した家具作品。
アルミニウムメーカーの広告の為に1957年にデザインされたもので、アルミニウムが持つパリっとした面の表情や、折り曲げた際の金属としての柔軟性、そしてスチールとは異なる軽やかさが見事に表われたその佇まい。
先進的ですがニュートラルな世界観が保たれており、親しみ易いデザインであることが強く印象に残る作品です。
モチーフになったのは、日本の"折り紙"。
薄く均一な一枚の紙を折り畳みながら形作って行くその感覚を、アルミでも同じように行うことができるというイサム・ノグチの視点は非常に現代的と言えます。
今でこそ"折り紙"というものを一つの技法として取り扱う家具ブランドはいくつか存在していますが、このプリズマティックテーブルに関しては特に "新しく見つけた" といった高揚感やこれといったプライドもなく「ただそう見えたから。」とでも言うかのようなニュートラルさ。
しかしそこにイサム・ノグチの粋な人柄が表れているようでもあり、かつて無いエネルギーを秘めるグローバルアーティストとしての、洗練と昇華を重ねたその感性に触れるかのようなこの気持ち。
イサム・ノグチのファンだけでなく、多くの人々の心に届くものがある、そんな作品と言えるでしょう。
真上から見てみると、菱形を3つ重ね合わせた6角形。
横から見ると三角形の脚部がスンと伸びた折り紙らしいフォルムで、程よく充実した立体感、風が吹いたらそのまま移動してしまいそうなチャーミングさもまた素敵ですね。
そして同じテーブルを組み合わせて思い思いのカタチを構築できるのもプリズマティックテーブルならではの魅力、数を集めて大型のテーブルを作る事もできてしまいます。
その景色は折り紙が万華鏡のように広がっていくかのよう。
こちらはブラック一色とシックな装いですが、現在では生産が終了しているカラーのモデルとなっており、現行で作られている幾何学的なカラーパターンのものと組み合わせてもアクセントになってくれそうです。
如何でしたでしょうか。
製造は世界に誇るスイスの名門"ヴィトラVitra"が手掛けており、デザイン・品質共に一流の逸品となっております。
モダンな空間にワンポイントとして添えても良し、オフィスのパブリックスペースや店舗用インテリアとしても永くお役立ていただけるかと思います。
お探しの方は是非、この機会にご検討くださいませ。