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Standard chair
歴史的名作に数えられるスタンダードチェア。
無駄のないシルエットとアイコニックな造形。
構造力学の中から生まれた洗練された佇まいは発表から約90年経過した現在でも世界各国で高く評価されておりますね。
本日はそんなジャンプルーヴェの代表作でもある作品が入荷致しましたのでご紹介させていただきます。
Jean Prouvéの名作「Standard Chair」。
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20世紀を代表するジャン プルーヴェ。
家具デザイナーとしてだけではなく、建築家としても有名で、自らのことを「工人」「建設家」と呼んでいたそう。
構造を愚直に追求し、自らの手で仕上げていく。
おそらくデザインだけを考えるデザイナーでもなければ、頭脳や知識を用い構造の設計を主な仕事としているような建築家でもない、はたまた手を使う技術者でもなく、それら全ての性質を兼ね備えたものの名称を「工人」「建設家」と呼んだのでしょう。
そんな彼が徹底した構造研究、幾重もの試作を繰り返し生まれたのがこの”スタンダードチェア”です。
ものづくりにおいて構造に重きを置く彼の哲学や思想、建築家らしい最小限のパーツで組まれた構成が凝縮された一脚となっております。
人が椅子に座った時、椅子の脚にかかる重さは一定ではありません。前脚よりも後脚に、より大きな重さがかかります。当たり前のように思えることですが、この事実に合わせてデザインされている椅子は、実はほとんどありません。
このスタンダードチェアはかかる負荷を考慮した設計がなされており、かかる重さが比較的軽い前脚には細い鋼のチューブを使い、より大きな重さがかかる後脚には、太さをもたせた中空の鋼板を用いる事で椅子にかかる重さを床へ逃がせる構造になっています。
もともとはフランスのナンシー大学の椅子として生まれたのが起源となっておりますが、構造力学から生まれるスタイリッシュな造形美が後年で大きな評価を受け、世界的名作椅子として現代でも語り継がれ、造り続けられているのですね。
完成までに優に16年の歳月をかけた椅子に「スタンダード」と名づけるあたりが最高にクールで、彼の人柄が垣間見える作品だと感じます。
スタンダードチェアは数々のカラーバリエーションがある中、今回入荷したいものは”オーク × エクリュ”という柔らかな杢目と自然本来の温もり溢れるオーク材とエクリュ(フランス語で 「生成」「自然のまま」の意)カラーの優しく可愛らしい組み合わせ。
ナチュラルテイストやカフェスタイルは勿論の事、様々なインテリアテイストにも溶け込み易く、幅広いシーンで活躍してくれます。
是非20世紀を代表するジャンプルーヴェの名作椅子の魅力を肌で感じてみてください。