Onecollection
No.46 Chair
北欧を、いや世界を代表する伝説的な家具デザイナー"フィン・ユール Finn Juhl"。 有機的な曲線、繊細なシルエットは独特の美意識を感じさせ、その彫刻のような造形に魅了されたファンは数知れずでしょう。
しかしながら、同じくデンマーク出身であるウェグナーやヤコブセンなどの諸作品と比べて、なかなかお目にかかる機会が少ないことから、とりわけプレミアム感が強いフィン・ユールの作品。
今回は彼の作品の中から、ミニマルで軽快さのある名作"46 Chair"が入荷いたしました。
唯一無二のデザイン
家具職人としてではなく建築家としての道を選択していたために、フィン・ユール自身は家具に対する既成概念が無く、思い描く斬新且つ彫刻的造形美をそのまま家具デザインに落とし込まれた唯一無二な世界観が特徴的です。
彼のアートピースのような家具の多くは、デンマーク大使館や世界中の美術館の永久コレクションとして収蔵されております。
こちらはフィン・ユールの世界観と哲学を忠実に継承し、2001年フィン・ユールの夫人ハンネ・ウィルヘルム・ハンセンにより、フィン・ユール家具の製造と復刻生産に関する専有権を得て、彼の作品を現代の技術で製造している北欧"ワンコレクション One Collection"の独自ブランド" HOUSE OF FINN JUHL "の正規品です。
出自もあって、フィンユールはデザインを特に大切としていますが、「そこに座る人がいなければ、椅子はただの物にすぎない。人が座ってはじめて、心地よい日用品となる」と言葉を残したように使い勝手もしっかりと拘られています。
鑑賞物としても、そして家具としても冴えた一品です。
フレームは、上質で美しい杢目のウォールナット無垢材から梳り出して作られており、曲げ加工を使っていません。
この拘りが一因して、オリジナルの46チェアはコストがかかりすぎてしまい生産中止になってしまったそうです。
一つの木材から、幅のある背面から後脚のかけての流れるような曲線も削り出して作られていると考えると、たっぷりと無垢材を使用した贅沢な一工夫だと感じられます。
生み出された曲線も杢目も、どこか優雅な雰囲気ですね。
フレームと座面を分離して隙間を設けることで、まるで座面が浮いているかのように見える軽やかなルックス。
また、上品で落ち着いた表情のウォールナットフレームに、ファブリックにあしらわれたレザーのパイピングの組合せによって程良いエレガントさが感じられます。
また、アイボリック系のファブリックは、よく見ると様々な色が織り込まれており、落ち着きのある美しさの中にキャッチ―さが伺えるファブリックです。
そして座り心地も、適度な曲線は身体にフィットすると共に、広く取られた座面と背面によって心地よくゆったりと座れます。
復刻によりオリジナルよりも接合部の強度を高め、造形美はそのままに日常使いとしてのクオリティも向上されたこちら。
全ての箇所に洗練されたデザインが行き届いているだけでなく、日常に馴染む名家具です。