Royal Copenhagen
Blue Palmette Figurines
よく耳にする名前だとつい知っているつもりになっていることがあります。でも実はちゃんと調べたことがなかったり、説明できなかったり。
Royal Copenhagen(ロイヤルコペンハーゲン)。北欧を代表するこの陶磁器メーカーもまた、有名すぎるがゆえにあえて吟味したことがないブランドだったりするのではないでしょうか。
今日は可愛らしいフィギュリンのご紹介とともに、その歴史やうんちくを深掘りしてみたいと思います。
癒して、ブルーパルメッテ。
1775年に王室御用達製陶所としてデンマークで創業した同社。それから100年間は王立として、その後1868年に民間企業へと切り替わりましたが、王室との関わりを示す証として王冠と3本の波のマークが継承されました。
その長い歴史の中で生まれた絵付けの種類は数知れず。中でも定番のブルーフルーテッドは、パターンナンバー「1」を与えられた記念すべき最初のデコレーションデザインです。
このナンバーはそれぞれのパターンについていて、バックスタンプで確認することができます。また刻印には他にも多くの情報が隠されていて、製造年まで調べることができちゃいます。
判別方法は「ROYAL COPENHAGEN」の文字のどこかに書かれた「-(横棒)」の位置。公式サイトにも一覧が掲載されているので、お手持ちのアイテムを参照してみるのもよいかもしれません。
ちょっと見づらいのですがこちらのウサギと仔犬の横棒はRとLの上、というわけで2005-09年に製造されたフィギュリンだと判明。思った通り、年代調べってなんだか面白いです。
しかも「ブルーパルメッテ | Blue Palmette」が2004年に発表されたシリーズであるため、比較的パターン誕生初期のプロダクトということが分かります(動物オブジェは残念ながら現在は生産を終了しています)。
レリーフは日本古来の縄手文様。そして伝統のブルーフルーテッドから派生したパルメッテことヤシ科の植物・棕櫚(しゅろ)のモチーフがハンドペイントで描かれた同シリーズ。なんと当初は日本限定のデザインだったそうです。
和食に合わせてほしいと誕生した和洋折衷のスタイル。そんなデコレーションをまとう2匹のうさぎと2匹の仔犬には、たしかにどこか東洋の趣きが漂っているように感じられます。
ロイヤルコペンハーゲンを知る絶好の機会。けっこう意気込んでいろいろ調べたのでもっとたくさん書きたい情報もあるのですが、今回はここまでのようです。学んだことはまた次回に取っておこうと思います。
ちなみにこのフィギュリンたち。日本を意識していると知ってもしかしたら干支が題材なのかと思いましたが、どうやらそうではないみたいです(ネコやアヒルも作られていました)。
とはいえ、微笑ましく愛らしいじゃれあう2匹の姿は縁起物のように福を呼んでくれるかもしれません。そうでなくともきっと癒しをくれる存在になってくれそうです。