LLADRO
Porcelain figurine
絵本っておもしろいですよね。少ない文章と個性的な絵の組み合わせというのが読みやすくて、手軽。そして何より想像力が掻き立てられるし、つい忘れがちな日常の大事なことを思い出させてくれたりもします。
個人的なおすすめは、「クレーの絵本」。パウル・クレーの色彩と谷川俊太郎の詩が独創的な世界観を作り出す絵本です。子供のときはもちろんですが、大人になった今読むと、昔は気づかなかったメッセージを見つけられるかもしれません。
と、なぜ突然“ 大人の絵本のすゝめ ”みたいな話をしているかといいますと…絵本の記憶が蘇ったから、です。
昔むかし、あるところに…
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母親の読み聞かせる声が今にも聞こえてきそうなこちらのフィギュア。小さな女の子が母親に絵本を読んでもらっている何気ないワンシーンが切り取られています。
ぱっと見ただけで、なぜか懐かしく感じられるのは、誰もが経験しているようなありふれたシーンだからかもしれません。
(とはいえひと目で童心に返ってはみたものの、私自身は実際に経験したかどうかは覚えていなくて。小さい頃の記憶なんて曖昧なものです。)
それでもきっと、「おやすみ前のご本」の時間は万国共通。経験したことがある方もない方も、やっぱり懐かしく感じずにはいられない情景です。
そんな“ 人生の幸せの瞬間 ”を閉じ込めた陶器人形を製作するのは、ポーセリン製造のトップブランドとして高い評価を受けるLLADRO(リヤドロ)。エルミタージュ美術館等、世界の名だたる美術館に収蔵されるスペインを代表する高級陶器ブランドです。
1点1点アーティストが心を込めて仕上げるリヤドロのポーセリンアートの中でも、こちらは彫刻家・Francisco Catalaが手掛けた逸品。数多くの陶器人形を作り出した彼の作品の最大の魅力はなんといってもその描写といえるでしょう。
正面からも横面からも、そして後ろ姿からも感じられる母娘の幸せ。滲み出ている、というより溢れ出ています。
包み込むように娘を抱える静かで凛とした佇まいに、優しい母の顔。
よく見ると、どこか眠そう?にも見える好奇心を持って絵本に見入る娘の顔。
はっきりとした喜怒哀楽の表情を描かないことで、見る側の想像力を無限に引き出してくれているのかもしれません。
そして、細かい描写は足元にまで及びます。丁寧に作り込まれた衣服の模様、シワ、素足の指。
寄り添う二人のそれぞれの気持ちまで伝わってくるようです。
見ているだけで情景が広がる。映像でも文章でも音楽でもアートでも、そんな作品にたまに出会います。
でもなかなか、そんな気持ちにさせる“ 人形 ”に出会うことはありません。陶器とは思えない表情と温かみ。繊細に一瞬の幸せを切り取ることで、この母娘の物語を見る側に委ねているかのようでもあります。
世界で2000体限定という希少さももちろん魅力ではありますが、それを超える豊かさと贅沢さを味わうことのできる陶器人形。懐かしい童心を思い起こさせてくれるフィギュアをぜひご自宅に飾ってみませんか?