USM Haller

1×2 Open Shelf

先日は隅田川の花火大会だったようで。

たくさんの人出だったでしょうが、その分楽しんでいたのだろうなあと日付を過ぎた場所から羨ましがっております。最高の暑気払いの一つですよね。

本日は暑い日でも涼しく見れる、スイスの名品をご紹介致します。

宜しければ最後までお付き合い下さいませ。

クロームのかがやき

今回はUSMハラーのオープンシェルフ。
USMは1885年、ヨーロッパの中でも特別な存在感を放つスイスのミュンジンゲンに設立されました。
ちなみにUSMは創業者ウルリッヒ・シェアラーの、そしミュンジンゲンの頭文字から取られています。

当初は金属の加工と錠前に携わっていたUSM。
精緻な造りはスイスの十八番。高い品質はその業態を広げ、窓に用いる金具や蝶番といった建築に係る部材や板金加工（板状の金属を、目的の形に変える事）を得意とするようになりました。

1961年、創業者の孫 ポール・シェアラーが経営に参画するようになり、培った工学の知識を基に自社の本社、そして工場を近代化する事を決意。
そうしてその依頼を受けた建築家フリッツ・ハラーが取り掛かったのは構造を拡張する事の出来る柔軟性のある規格（モジュラー）。

その考えは完成した建築だけにとどまらず、翌1962年には家具に応用する事に。ハラーのアイテムの特徴的なパーツにボール状のジョイントパーツがありますが、これもこの頃（1965年に特許を取得）に作られたのです。

社内のみの使用と考えられていたこのモジュラーファニチャーは評判を呼び、世界有数の影響力を持つ財閥ロスチャイルドの銀行より600台もの注文を受け、商業的な生産を始めるように。

こうしてみると、先見の明を備えた経営者とそれを最高の形で実現した建築家、抜擢する資産家とドラマチックなストーリーがあるアイテムなんですね。

組み合わせ次第で全く印象が異なるので、その違いもまた面白い所。

今回は天面も合わせれば3段分の棚板を持つシェルフ。

グレーカラーのパネルはほんのり青みを持ち、より静かな印象。

通常ハラーのアイテムはキャビネットという事で、側面や奥面にもパネルが取り付けられている事が殆ど。

視界を覆う面積が多いほど、良くも悪くも存在感は増しますが今回は棚板の分のみ。

ハラーの建築的美しさを表現するフレームの高級感はそのままに、軽快にお使い頂けるのが今回のアイテムの良い所なのです。

幅は75、奥行は50センチ。高さも約48センチと余裕があるので、大きめのオブジェやフラワーベース等もディスプレイして頂けます。

どう使うのか考えるのも楽しいハラーの収納。

クリーンでモダンなアイテムなので、色々なお部屋やシーンを選ばず格好良くしてくれるアイテムをお探しの方には是非注目して頂きたい1台です。