モノ・モノ MonoMono トヨさんの椅子 低座椅子 ラウンジチェア ナラ材 タイムグレー ファブリック 豊口克平 ジャパニーズミッドセンチュリー 参考定価¥145,200- ~ 日本のために、これからの暮らしのために~

UPDATE: STAFF:トリス
モノ・モノ MonoMono トヨさんの椅子 低座椅子 ラウンジチェア ナラ材 タイムグレー ファブリック 豊口克平 ジャパニーズミッドセンチュリー 参考定価¥145,200- ~ 日本のために、これからの暮らしのために~

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MonoMono

トヨさんの椅子

堅苦しいことを言うつもりはありませんが、年月を経て世の中の暮らし向きは豊かになったのだなぁと思う事があります。

実際の収入うんぬんでは無く、選択肢が増えて、程度の差はあれど自分好みに選べるという事。それは確かに積み重ねの先の豊かさだと思うのです。

それは今の環境にあるものだけではなく、変わってゆく世界に向けて新しいものを生み出し続けた先人たちのおかげでもあります。今回は、そんな足跡をたどりたくなる1脚のご紹介です。


消費者から愛用者へ

モノ・モノ。今回のチェアを製造しているこのブランドは、戦後の日本においてデザインと暮らしの関係性のあり方を考え続けた秋岡芳夫さん(1920-1977)によって設立されています。

早くは敗戦後進駐軍が住まうディペンデントハウス(DH)で用いる家具製造に携わり、進んでゆく西洋化の中で加速する大量消費に疑念を抱いた秋岡さんは、愛用できるものを作ることでその流れを止めようと考えました。

デザインだけが良くても、メーカーや工場は技術や製造コストに難を出し、問屋や商社といった流通側が首を縦に振らないとメーカーは製造に着手することすらできない。この揺り戻しで、デザイナーは案を出しても実現にこぎつく事が滅多にない。

当時のこの状況を解決する場として、デザイナーやメーカーの製造担当、流通の決定権を持つ人々が集まり話せる場として、マンションの一室を「104会議室」として使用したのがモノ・モノのはじまり。

現在でもこの部屋はショールームとして用いられています。

そんな秋岡さんと深いつながりがあったのが、今回の椅子をデザインした豊口克平さん(1905-1991)。

日本のモダンデザインの礎となった集団「型而工房(けいじこうぼう)」を結成し、剣持勇らも所属した産業工芸指導所では意匠部長、JIDA(日本インダストリアルデザイン協会)理事長を歴任、JID(日本インテリアデザイナー協会)の発足に携わるなど名実ともに日本のデザインを支えた人物。

そんな実力者によって1955年にデザインされたのが今回の低座椅子。それまでの床を中心とした床座の暮らしと、西洋の暮らしをつなぐような安定感のある佇まいです。

厚みがあって、広がりのあるシートたち。幅は約61センチとあぐらをかけるゆとりあるスペース。

座面高が37センチと、ダイニングチェアなどと比べて1段低めなので膝回りに余裕があり、なだらかなにつけられたカーブによっておしりから腰まで収まりも良好です。

背もたれは170センチほどの自分で肩甲骨下ほどのあたり。両腕も包む広がりの中に、伸びや振り返りのしやすさ、ちょっとだらしない姿勢も許容してくれるサポートの良さは普段の使い勝手まで良く考えていると座りながら実感することが出来ました。

ちなみに、座面の奥行きはフレームのネジを外して2段階で調節可能。体格に合わせて整えられる嬉しい名作でもあります。

天童木工で製造されていたこの椅子は豊口さんにゆかりある秋田県庁舎に収められましたがすぐ廃番に。それをモノ・モノが復刻し、35年以上も販売が続けられています。

ボーエ・モーエンセンも自作に用いたほどの、良質な北海道産のナラ材。それを同道の山上木工が担当して製造しているのは、当たり前と気軽に言うにはおこがましい程に、「必要とされているから」。

はだしでも使えて、ヒトの身体のことを前提に設計されて。まだ計測機器もないような時代、豊口さんは鳴子温泉に降る雪に腰掛け、残った跡から椅子にふさわしい形状を模索しました。

その情熱と積み重ねが宿った形は、時代を超えて通じる何かを持っている。そしてそれを土台として生きる私たちにつながっている。

暮らしを快適にしながら、その見えない積み重ねに思いを馳せてみたい。そんな素敵な感想を抱かせてくれた1脚です。


モノ・モノ MonoMono トヨさんの椅子 低座椅子 ラウンジチェア ナラ材 タイムグレー ファブリック 豊口克平 ジャパニーズミッドセンチュリー 参考定価¥145,200- ~ 日本のために、これからの暮らしのために~

ARTICLE自由が丘店の記事