PROCEED EAST CAFE CHAIRS

梅雨に入ったらしいですね。どうりで天気も気持ちもパッとしないワケです。 こんな日は無理に気分を上げようとするのではなく、自分の感覚を大切に穏やかに過ごすのが吉。 雨が降る日は雨だれの音を楽しむように。風が強い日は若干の不安を感じながらも木の葉のざわめきに耳を澄ます。 音楽で言うならばお勧めなのがクラシックピアノ。ショパン等も勿論素敵ですが、個人的にはフランスの作曲家 フォーレの舟歌（バルカローレ）あたりがゆりかごの様な心地よさを感じられてとても好きです。皆さんは優れない天気の時の、自分なりの過ごし方はありますでしょうか。 今回のご紹介は、良い天気でも、はたまた悪い天気でも。 変わらずに生活を支えてくれるそんな椅子。 宜しければ最後までお付き合い下さいませ。

家具の本懐（ほんかい）

>>この商品の詳細を確認する インプションではおかげ様で、毎日いろいろな家具に触れさせて頂いています。 その中でもやはり圧倒的に数が多いのはテーブルと椅子。 生活をしていく上で欠かせないアイテムなのは、それが切り離せない苦しさをやわらげてくれるから。 どれだけ多くの人が必要としているのか、それを改めて実感する事が出来ています。 ずっと立ちっぱなしであればその体重全てを受け止める足。適当に動きながらであればそれほど気にならない事であっても、同じ場所に留まり続けるとしんどいですよね。 当たり前すぎて気にならないけれど、テーブルや椅子のアームに腕を預けると実感する身体の重さ。例えば成人の片腕の重さは体重の約6％程と言われています（体重が50kgであれば3kg、70kgであれば4.2kgほど）。 左右の肩からちょっとしたダンベルがぶら下がっていると考えると、肩こりが起こるのも納得ですよね。私たちの身体にはしっかりと身が詰まっているから、その状態から解放してくれる家具はとても大切なのです。 そんな沢山のアイテムの中、今回の椅子を手掛けているのはプロシードというファニチャーブランド。 1957年大阪に生まれた丸二金属がオリジナルアイテムとして製造している1脚です。 あまり聞いた事が無いなんて方も多いと思います。 それもそのはず。なぜならプロシードは業務用としての家具を主に製造しているから。 ホテルやカフェ、レストランといった施設で必要な家具は奇抜なデザインで目を惹くものではありません。 なので印象が無いという感想を持つ事が、ある意味正解という絶妙なバランスが要求されているカテゴリーなのです。 デザインはプレーン。それでも使う人が快適を実感出来なくてはいけません。 小柄な人も、大きな人でも。人によって具合が出来る限り変わらないように考えられた結果とてもミニマルな佇まいになっています。 アームに使われているのはウォールナット無垢材。すべすべとした触り心地と個体による木目の違いが楽しい人気の木材です。 先端はわずかに薄くする事で手の小さな人でも握りやすく、立ち座りがしやすいように。ひそかな利便性が考えられています。 そして元は老若男女問わず多くの人が使う施設の家具。目方たっぷりの方がハードに使っても大丈夫なようフレームはスチール。 ねじれが出にくいよう座面の裏側はボックス型。アームを繋ぐように後ろにもスチールは回り、各所がっしりとした溶接で接続されています。 使い込まれても安全に使う機能だけは失われないようにする気構えが感じられる流石の造りです。 座面はウォールナット、ブラックスチールにピッタリな渋めのグリーンファブリック。 ざっくり、こざっぱりした触り心地は季節を問わず快適にお使い頂けます。 内側にはウェービングベルトが配され弾力のあるライトな座り心地で、カフェチェアらしい塩梅に仕上がっています。 インダストリアルからブルックリンスタイル、落ち着いた色味はモダンの中でも馴染んでくれる嬉しいチェア。 美しさを突き詰めるだけがすべてではない、実用のための道具も素敵だなと考えを改めさせてくれた1脚です。 多くの人が気兼ねなく使える事で、しあわせであるために。 多すぎて想像も出来ないくらいの「誰か」のために思いが込められた、そんなチェアのご紹介でした。

PROCEED EAST CAFE CHAIR A

PROCEED EAST CAFE CHAIR B