Fritz Hansen
3316 Egg chair
物の形によって人々の記憶に残るものがあります。
それらは人によって様々でもありますが、中でも多くの人達にアイコニックな存在として認識されるもの。
多くの人達に記憶される物は、それだけで優れたデザインであると言えるのではないでしょうか。
今回ご紹介するチェアも多くの人がなんか知ってる!?と思うほど知られた形であり、優れたデザインのひとつとしてある形だと言えます。
独創的なフォルムがもたらす、記憶に残る形
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1958年にアルネ・ヤコブセンがデザインしたエッグチェア。
SASロイヤルホテルのためにデザインされた物ですが、その独創的なフォルムから今日でも人々の記憶に残り続けている傑作品のひとつ。
有機的なラインから感じ取れる包容力感は、誰でも一度は座ってみたいと思う椅子ではないでしょうか。
エッグチェアの形状はその名の通りたまごから来ているものですが、英国ウィングバックチェアからのインスピレーションも加わっています。
背もたれ上部に広がる翼のような部分を指してウィングバックと呼ばれていますが、この部分は暖炉の熱から顔などを守る意味で考案されています。
このエッグチェアのウィング部分も同様の働きと共に、ある程度の雑音を軽減するなど、着座した者が集中やリラックスできるよう考えられたものなのでしょう。
当時としては画期的であった硬質発泡材の使用により実現したフォルムは、デザインだけじゃなく素材の使い方においても、後に多くのデザイナーに影響を与えています。
固定することは出来ませんが、バネの力が働いたリクライニング機能を有しています。
座面下部のレバーを回すことで、バネの強弱を調整出来るようになっています。
オートリターン機能は付いていませんが、360度回転するので座ったまま好きな場所で出入り可能。
足を上げて座り、誰かに回してもらえば気分は遊園地のコーヒーカップみたいで楽しそうですが、酔いやすい方にはオススメできませんね。
読書やゲームなら没頭出来ますが、気付いたら半日経っていたなんてことも。
一度見たら頭の隅に記憶として残るであろう美しいフォルムをした椅子、エッグチェア。
名作を使う楽しみ、見る楽しみ、所有する楽しみを十二分に感じさせてくれるひとつの形だと思います。