Fritz Hansen
SWAN chair 3320
こんにちは。用賀店のふくです。
本日はアルネ・ヤコブセンがデザインを手掛けた特別な椅子をご紹介致します。
ヤコブセン氏はデンマークの建築家でもあり、誰もが1度は目にしたことがあると思われる名作の数々を手掛けた人物。
そんな彼の作品が用賀店に入荷しておりますので、是非最後までご覧くださいませ。
柔軟な姿勢
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先ずは簡潔にですがヤコブセン氏について。
1902年デンマーク コペンハーゲン生まれ。数々の名作建築を残している彼が家具のデザインを手掛けたのは1950年代初頭とのこと。
その後、1952年には現在まで愛され続けているアントチェアを発表し、世界中にその名を知らしめました。
現代の感覚だとやや遅咲きな印象を受けてしまう方もいると思います。
しかし、彼の手掛けた家具が世界中を魅了したのは、彼が建築家であったことが大きいとされています。
ヤコブセン氏の特徴としては、建築に関わるすべてのもののデザインに携わること。
その拘りが建築をより魅力的に見せ、洗練された空間を作り出していたんです。
今回入荷した椅子も非常に美しい表情を楽しませてくれる特別なもの。
一目見ただけなら奇抜に思う方も居るかもしれません。
ですが、空間に設置してみると不思議と馴染み、程良いアクセントになってくれる。
そんな特別な1脚なんです。
ご紹介するのはデンマークのファニチャーメーカー“Fritz Hansen/フリッツハンセン”の『SWAN chair 3320 』。
こちらは1958年に竣工したSASロイヤルホテルの設計に合わせてデザインされたインテリアアイテムのうちの1つ。
その美しい形状から、白鳥を意味する「スワン」の呼称が付いたとのこと。
生産当時は木材の削り出しや曲木、金属の鋳造、プラスティックの成型といった手法が一般的であった中、ヤコブセン氏は異なった製法によりスワンを生み出します。
アルミニウム製のスターベースに合成素材の成型シェルを乗せ、それを常温硬化フォームの層と張地で覆って成型。
こうして一体型でありながら直線の無い、より立体的な造形を手に入れたのです。
その美しい姿から北欧モダンを代表する1脚として長い間、世界中で愛され続けているのですが、今回入荷したのはその中でも更に特別。
張地には最高級の皮革を植物でなめしたフルグレインのアニリンレザー(ナチュラルレザー)が用いられております。
顔料仕上げと違い、革の表情を活かした仕上がりが特徴となりますので、元々あった傷や染みを隠すことが出来ません。
しかしながら、この美しい革の表情を保てていることから、それだけ厳選された素材が用いられているのでしょう。
また、デメリットとしては塗装を施している物ではありませんので、水分に弱く染みができてしまうところ。
時間が経つにつれ、艶が出て、色が濃くなる特徴もありますので、こちらは経年変化の味わいとして楽しんで頂くことをお勧めいたします。
そして実際に腰を掛けてみると驚くのはやはり居心地の良さだと思います。
シートは後方に向かい緩やかな傾斜がつけられておりますので安楽性の高さは一目瞭然。
ですがこのスワンの魅力はそれだけではありません。
浅く座り、前傾姿勢を取ってみても座りは良く、デザインのアクセントにもなっている両アームに包み込まれながら支えられていることを実感させます。
単に寛ぐことを目的にしたわけではなく性別や体の大きさなど、どんな使い手にもフィットするようにデザインが成されているのでしょうね。
個人的にはこの柔軟な姿勢こそがヤコブセン氏の魅力だとも思います。
以上になります。
美しいデザインと厳選された素材。
取り入れやすいサイズ感でありながら、極上の居心地を実現していることから正に名品と言えるでしょう。
参考価格¥1,076,900-のお品物となり、中古市場では殆どお見かけしないアイテムとなりますのでこの機会にお買い求め下さいませ。