Fritz Hansen
Vintage 3 Legged Ant Chair
アントチェア・セブンチェア・エッグチェアなど、北欧家具の象徴ともいえる作品を数多く生み出したアルネ・ヤコブセン。
今やデザイナーズ家具に詳しくなくとも一度は見たことあるまでに普及し、復刻やモデルチェンジした新しいタイプを見る機会がほとんどかと思います。
そんな人々に愛され続ける名作チェアの元となったオリジナルを、見てみたくありませんか?
アントチェアの原点
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成型合板チェアシリーズの先駆けとなったアントチェアは、あのセブンチェアよりも数年早い1952年に誕生しました。
家具デザイナーであり、建築家でもあった自身が手掛けた製薬会社(ノボノルディスク社)の社員食堂のためにデザインしたことがはじまりなんだそうです。
今では安定性を考慮した4本脚のタイプが主流となっていますが、オリジナルはがたつきの無い着地をさせた3本の脚と人の両足を含めた5本の脚で安定を得るというコンセプトのもとデザインされています。
人が座ってはじめて成立する椅子というわけです。
ヤコブセンはこの3本脚に最後まで こだわっていたと言われています。
3本脚のビンテージ アントチェアは今までインプションにも何度か入荷していますが、今回は更にスペシャルな個体。
それは、発売当時の50年代に製造された初期モデルです!
どこが違うのかと言うと、シートとレッグを支えるマウント部分。
現行のようなシリコンラバー製のスタッキングマウントではなく、シートとレッグの間にラバー製の緩衝材を配した珍しい仕様となっています。
オリジナルもスタッキング出来る仕様ではありますが、重ねた際に傷が付きやすいことから後年改良されたものが今のカタチに。
このちょっとした弱点がまたオリジナルらしくて良いですよね。
フリッツハンセンの旧ロゴである「FH」のプレートもビンテージの証。
マウントと同様にプレート/カバーも年代によって異なり、こちらは50~60年代の初期モデルに見られる仕様です。
その他にもプライウッドの厚みや背もたれのくびれの形状など、現行品とは僅かに異なる部分があるようです。
ビンテージ品のくびれ方は、よりシャープなんだとか。ぜひ現行のアントチェアを並べて見比べてみたいものですね。
実用性で言ったらまず現行品。でも、オリジナルにはオリジナルにしかない魅力があります。
コレクターさんたちが所有したい・展示したいと思う憧れの一脚。
どんなデザイナーズ家具でもその元となったオリジナルに触れることができるのは、とっても特別なことだと思います。