ピエールジャンヌレ Pierre Jeanneret
PH29 イージーアームチェア V-leg & コーヒーテーブル スモール
コルビジェとは従弟であり、師と仰いだピエール・ジャンヌレ。共にパリの建築事務所を立上げ、シャルロット・ペリアンなど錚々たるデザイナーと数々のプロダクトへ携わった人物。その後1950年英国から独立したインドのチャンディーガル都市計画プロジェクトを機にインドへと渡りこのPHシリーズのデザインが生まれました。
Man of simple things
ミニマルな美しさと実用性を追求しながら、インドが独立した事もあり現地での材料調達と現地の職人が培ってきた文化や手工芸技術を取り入れて生産できるように配慮してデザインが構築されたそうです。独立したばかりの国で1950年代を想像するとそれは大変な作業であった事は計り知れない努力だったと推察されます。
フレームはチーク材でチェアは、背座にラタンの一種であるケーン材が編み込まれたチェアは、素朴で魅力あるデザインに。特徴的なV-Legと呼ばれるレッグデザインもスマートで軽快な印象を与えるデザインですね。
コーヒーテーブルの方は、本来120cm程テーブルが多いシリーズ。ですがバリエーションは多かったようで、オフィシャルなシーン用と集合住宅でも取り入れやすいサイズなど様々に展開されていたようです。
チェアと同様にV-legが取り入れられ、こちらも存分に存在感を示し、リビングなどを瀟洒に演出してくれる名作テーブル。
ジャンヌレ自身もチャンディーガルに移り住み、現地を良く観察しながら学校や美術館を建築しつつ7000戸を超える集合住宅を造り上げた建築家であり、イスだけでも数千脚に及んだと言われているデザイナー。インドのチャンディーガルにレガシーを残し、現代の地球環境に対するサステナブルなモノづくりなど。現在に通じる志向や考え方など想像を超えた偉人の作品。そう多く目にする機会はなく、美術館並みのプロダクトです。是非実物をご覧いただきたい作品となります。